中国政府が“金メダル級”と自負する「今年上半期の中国経済」を分析する

「そこそこに豊かな社会」を達成して

「小康社会」達成キャンペーン

中国で、東京オリンピックが、異様な盛り上がりを見せている。毎日早朝から深夜まで、テレビやネットで中国選手の活躍を報じているのだ。

8月1日晩に、男子100m準決勝で9秒83のアジアレコードを叩き出した蘇炳添が決勝の舞台に立った時は、14億中国人がテレビの前に釘付けになった。結局、9秒98の6位に終わったものの、興奮冷めやらぬ状況である。

8月2日夕方現在で、中国の金メダル数は28個でトップ。アメリカの20個、日本の17個を上回っている。

中国にとっては、半年後に控えた北京冬季オリンピック・パラリンピックの前哨戦という意味合いもある。777人という超特大の代表団を、東京に送り込んでいるが、ここには「主役」の選手たちだけでなく、「コロナ禍のオリンピック」を東京がどうやって開催しているかを探る「偵察部隊」も含まれている。

Gettyimages

そんな中国では、「『小康社会』達成キャンペーン」も展開中だ。「小康社会」というのは、「そこそこに豊かな社会」という意味で、1979年12月6日、鄧小平副首相が大平正芳首相に、「わが国は4つの現代化という『小康の家』を目指す」と述べたのが始まりだ。続いて鄧小平氏は1984年3月25日、中曽根康弘首相に、「2000年までに国民一人当たりのGDPを2倍にし、小康社会を作る」と述べた。

さらに、2012年11月の第18回中国共産党大会で選出された習近平総書記は、「2020年までに全面的な小康社会を実現」と公約した。そして今年7月1日の慶祝中国共産党成立100周年大会で、習総書記は「全面的な小康社会の実現が達成された」と宣言したのだ。

これを受けて、7月30日、国務院新聞弁公室は、「全面的な小康社会を財政的に支持する記者会見」を開いた。

 

登壇したのは、劉昆財政部長(財務相)、許宏才副部長、朱忠明副部長である。発言したのは、主に劉昆財政部長で、1時間40分にわたって、習近平体制になった2012年以降、中国経済がいかに「金メダル級の成績」を収め、中国人に「獲得感・幸福感・安全感」を与えてきたかを強調した。

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