「I NEED U」で初の音楽番組1位を獲得する約5ヶ月前の2014年12月、BTSは香港で開催されたMAMA (Mnet Asian Music Awards) に初出演している。私はその時、日本のメディアアテンドの仕事をするため会場にいたのだが、BTSはレッドカーペットに設置されたステージでのパフォーマンスの時点で、華やかな授賞式には不釣り合いなほどの気合の入り方だったのを覚えている。その気合とパフォーマンスのレベルの高さによって、それまでは興味なさそうに眺めていた観客も、曲が進むにつれてステージ側にどんどん集まっていったのだ。

2014年のMAMAで「Boy In Luv」と「Danger」を披露したBTS

この年、BTSは賞の受賞はしていないが、先輩グループBlock Bとのバトル形式のステージに加え、「Boy In Luv」と「Danger」のパフォーマンスを披露している。その際JIMINの体には “花様年華”と“Never Mind“の文字が書かれており、5ヶ月後に出た新アルバムのタイトルと、1年後に出たアルバムの収録曲のタイトルに使用された。

Block Bとのバトル形式ステージ。ジミンは自らのタンクトップを破り脱ぐパフォーマンスで観客を大いに沸かせた

その後も7年間にわたりBTSはMAMAに出演し続けているが、毎年のように翌年の楽曲のスポ(ネタバレ)を紛れ込ませており、そういったパフォーマンスとストーリーの連続性もBTSの魅力のひとつだ。特に授賞式などでは1回だけのためにここまで準備するのかと驚くレベルのパフォーマンスを毎回見せてくれるので、新規のファンが増え続けるのも納得だ。

2020年のMMA(メロンミュージックアワード)では、「Black Swan」「ON」「Life Goes On」「Dynamite」の4曲を披露し、そのクオリティの高さが話題に
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BTSは今でも、同じ楽曲でもビジュアルや衣装はもちろん、楽曲のアレンジや歌い方、振り付けの構成などを変え、視聴者の目を飽きさせない工夫も怠らない。

真摯に音楽に向き合い、地道にコツコツとパフォーマンスとコンテンツを作り続け、一段ずつ階段を上がってきた結果、メンバーや事務所スタッフ、そしてARMYですら想像していなかったほど高い場所にたどり着いたのがBTSという唯一無二のチームなのではないだろうか。

ファンの方はご存知の通り、メンバーのSUGAが今まで口にした目標や夢はほとんど全て叶えられてきた。今現在SUGAが口にしている目標のうち叶えられていない夢は「グラミー賞の受賞」だ。一段ずつ階段を上がってきたBTSどんな未来を作っていくのか。コロナ禍に音楽で世界を癒すBTSの活躍が今後も楽しみでならない。

2019年のグラミー賞のバックステージでの1枚〔PHOTO〕Getty Images