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一度の不祥事で、人生を「全否定」される…東京五輪で見えてきた「末恐ろしい風潮」

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これを見て「考えすぎ」「謝りすぎ」と考える人もいるだろう。だが、実際に傷つけた人がいることは変わらない。そして、そういった過去の行いが見過ごされない時代なのだ。

小山田圭吾さんのいじめ加害

音楽グループ、フリッパーズ・ギターの元メンバーとして不動の地位を手に入れ、オリンピック・パラリンピックの開会式と閉会式で音楽を担当していた小山田圭吾さんを、ここで思い出したい。小山田圭吾さんは、障害者に対して、筆舌に尽くしがたいいじめ加害を行ったことが明らかになり……というよりも、本人が公的な媒体に掲載した履歴が表に出て、開会式の作曲担当を辞任した。

フリッパーズ・ギターの元メンバー小山田圭吾氏[Photo by gettyimages]
 

このニュースを私も追ったが、いじめの内容は凄惨でとうてい擁護できるものではなく、しかも当時から決して「いじめを語るのがかっこいい」という風土ではなかった。ただ、不良がワル自慢をするように語った過去が明らかになった、という性質のものだった。したがって、本稿は「小山田さんは悪くなかった」というつもりは全くない。

また、障害者をいじめていた過去を持ちながら、パラリンピックの音楽担当を務めるのはあまりにも問題がある。処分も含め、順当どころか解任にならなかったのが、不思議なくらいである。

個人的に、これまでも謝罪する機会も、そして償う機会もたくさんあったにもかかわらず見過ごした事実を、重く受け止めている。コトが表に出てから謝罪したということは、「障害者いじめの過去は、パラリンピックの音楽を担当する上で重要だと思っていなかったか、加害のことすら忘れていたのだろう」と考えられたからだ。

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