あえて「いばらの道」を歩んできた…西島秀俊が映像関係者から熱烈に支持される理由

演技に嘘がない、武骨な人と評される
高堀 冬彦 プロフィール

2010年代以降、再ブレイク

後に西島は移籍の理由をこう振り返っている。

「このままだときっと映画には出れないんだって思い込んでしまったんです」(※2)。

2002年から再びドラマに出始めたものの、順調とは言い難い時期が長かった。

再ブレイクしたのは2010年代に入ってから。既に30代後半になっていた。きっかけは中山美穂(51)の相手役を務めた映画『サヨナライツカ』(2010年)とNHK大河ドラマ『八重の桜』(2013年)の好演だった。

『サヨナライツカ』photo by gettyimages

『八重の桜』の制作統括だった内藤愼介氏は筆者の取材に対し、こう語った。

「西島さんの人柄は誠実で武骨。派手なところがないんですよ。良い意味で俳優さんらしくない人」

この大河で西島は主人公・新島八重(綾瀬はるか、36)の兄で会津藩士の山本覚馬に扮した。誠実で嘘をつかない男だった。

「西島さん自身の人柄と重なり合っていました」(内藤氏)

西島は覚馬を演じた後、ドラマ界、映画界から引っ張りだこになった。どうしてだろう。

「彼の持ち味でしか出来ない役が多いことも背景にあるでしょう」(内藤氏)

 西島の持ち味とは、全身から自然とにじみ出る誠実さや骨っぽさ、繊細さ、優しさ。この全てがひとりでに表せる俳優はなかなかいない。

 

一方でこれらを出せる俳優を求める作品は増えるばかり。見る側を癒やしてくれる作品や誠実で武骨なキャラクターが登場するハードボイルド作品だ。

ほかに演じられる人が数少ないから、西島に出演依頼が集中するのは必然の結果だった。

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