夏に「通院率が高くなる犬猫」の存在

全国的に梅雨も明け、毎日暑い日々が続いている。熱中症になる人が1年のうち一番多いのは梅雨明けのこの時期だと聞くが、愛犬や愛猫は調子を崩してはいないだろうか。今年の梅雨時期は雷や大雨などの異常気象も続き、病院にも体調を崩して来院する犬猫が多かった。若い犬猫の嘔吐や食欲不振をはじめ、「なんとなく元気がないが調べても臓器に異常はない」など症例も多く見られた。

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そして、特に夏を大の苦手とする犬猫がいる。寒冷地原産の秋田犬やピレネー、シベリアン・ハスキーなど寒さ対策に特化した被毛の犬種にとって日本の夏はしんどいものがあるだろう。猫は祖先が砂漠地帯に住んでいたこともあり犬よりも暑さには強いが、長毛種で寒冷地原産のサイベリアンやノルウェージャン・フォレスト・キャットなどは暑さに弱いと言われている。

しかし見逃しがちだが、夏にトラブルが増えるのが「短頭種」だ。短頭種といえば、犬ではパグフレンチブルドック、ボストンテリアなどが有名だが、チワワ、シー・ズー、ペキニーズおよびキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルなども短頭種に分類される。猫ではペルシャエキゾチック・ショートヘアなどは短頭種に分類され、短頭種ならではトラブルが起こることもある。

ドラマやCMなどにも登場し、ブサかわで人気を集めた猫の「エキゾテック・ショートヘア」。やはり短頭種で疾患は多い。photo/iStock

今回は、これら短頭種の特性や、夏に起こりやすいトラブルを中心に詳しく見ていきたいと思う。

獣医師で作家の片川優子さん連載「ペットと生きるために大切なこと」。自身も犬と猫を飼っている片川さんに獣医師と飼い主の立場からペットと幸せに暮らすための知識を伝えてもらっている。

今回のテーマは、「夏が苦手な短頭種の犬猫」。「ブサかわ」と愛くるしい風貌と人なっこさが人気の短頭種の犬猫。しかし、鼻や眼、皮膚など、暑い夏に深刻なトラブル起こしやすい特性を持っている。一体どんなトラブルを起こしやすいのか、詳しく伺った。
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