ゴム靴を貫通する刺毒魚も!海にすむ「有毒危険生物」大図鑑・後編

毒で武装したボロぞうきんにも注意!
山本 智之 プロフィール

花のように美しい姿だが…!

ミノカサゴ(Pterois lunulata

ミノカサゴ(山本智之撮影)

体にはくっきりとした縞模様がある。長いひれを花のように広げて泳ぐ姿は、とても美しいが、そのひれには毒トゲがある。

そのせいだろうか。いつも悠然としていて、人が近づいてもあまり恐れないのだ。刺されると、強い痛みとともに患部が赤く腫れ上がる。

ミノカサゴを含む刺毒魚の多くは、毒の主成分がタンパク毒のため、患部を熱めの湯につけると痛みがやわらぐとされている。

北海道南部以南に分布し、沿岸の岩礁域や砂地に生息する。

近縁種のハナミノカサゴ(Pterois volitans)なども同様に危険。

毒で武装した“ボロぞうきん”

オニオコゼ(Inimicus japonicus

オニオコゼ(山本智之撮影)

頭部に皮弁を生やし、海底でじっと動かない。その姿は、遠目にはまるで“ボロぞうきん”のよう。

しかし、よく見てほしい。

背中にとても長く、目立つ毒トゲがあるのだ。写真の個体は全長30cm。毒トゲは腹びれや尻びれにもあり、刺されると激しく痛む。

地味な色の個体が多いが、体色には色彩変異があり、赤色系や黄色系のものもいる。青森県以南に分布し、砂泥底に生息。胸びれを足のように使って海底を歩くことができる。

白身魚の高級魚として市場に流通するが、調理の際にはまず危険な毒トゲを切り取る。

釣り上げたらヒレに注意!

アイゴ(Siganus fuscescens

アイゴ(山本智之撮影)

食用になる魚だが、ひれのトゲには毒がある。

海釣りの際には、釣り上げた個体のひれに触れないよう注意が必要だ。刺されると強い痛みが続く。

青森県以南に分布し、大きなものは全長40cm近くになる。海藻をさかんに食べ、沿岸の藻場にダメージを与える魚としても知られる。

地球温暖化で海水温が上昇することにより、将来はアイゴによる海藻の食害が国内の幅広い海域で深刻化する可能性があると指摘されている。

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