トヨタ「五輪CM取りやめ」で明らかになった、広告業界の「大きな変化」

これまでの広告とは、まったく別物に…
難波 功士 プロフィール

またトヨタイムズの場合、動画共有サイトのようなソーシャルなメディアを用いるとともに、そこで語られる内容も、カーボンニュートラルや次世代交通のあり方など、社会的なテーマであったりもします。

もはや、ただの「広告」ではない

次に「広告の目的の変化」という観点。

もちろん、企業の場合、商品やサービスを売ることが大前提であり、それらのプロモーションのための広告はなくならないでしょう。しかし、商品のメリットや評判、購入の特典などを詳細に教えてくれるサイトが数多く存在する以上、広告には他の役割が強く求められるようになってきます。

それは、その商品やサービスを利用することで、またその企業や団体が存在することで、社会全体がかかえる問題にどのような解決(ソリューション)がもたらされるのか、つまりその広告主と広告商品にいかなる社会的な存在意義があるのかというアピールです。

 

今から10年前の2011年、カンヌ国際広告祭は、カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルと改称されました。かつてはテレビCMのワールドカップと称され、世界三大広告賞の筆頭とされた広告祭から、「広告(advertising)」の文字が外れたわけです。

2019年のカンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバルの様子。登壇しているのは、映画製作会社レヴェレーションズ・エンターテインメントのロリー・マクリアリーCEO[Photo by gettyimages]

単に商品を売るだけではなく、社会的な問題の解決のためにより高いクリエイティビティ(創造性)を発揮した取り組みを顕彰すべき場となりました。そして、カンヌにおいて「ソーシャルグッド」がキーワードとして浮上してきました。

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