100円台で解消できるストレス。女性好みの味

さらに、気持ち的にもコロナ禍は飲酒行動に走りやすい。

「仕事が激減して収入が減った」「将来が見えない不安感」「人とリアルで会えない孤独感」「感染するかもしれないという恐怖」「政府への不満や失望感」「Stay Homeで家族とケンカが増えた」……などなど。今までにない負の連鎖が顕在化する。

しかも、通常であれば旅に出る、映画を見る、コンサートに行く、といったことでできるはずの気分転換も簡単にはできない。今の環境で簡単に気分転換できるものとして「家飲み」は、いつでも、どこでも、すぐできるため選択されやすい。

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「冒頭でも触れましたが、今アルコール依存症の方で好んで飲まれているお酒は、ワンカップ酒や一升瓶ではありません。アルコール依存症の方の自宅に行くと、もっとも多く見かけるのは、いわゆる『ストロング系』と呼ばれる缶チューハイです。ストロング系はアルコール度数が高く9%が主流で、中には12%というものもあります。

ビールのアルコ―ル度数が5%前後なので、かなり高め。しかも、レモン味などのフルーツ系や強炭酸などで、スキッとしていて500mlでも一気に飲めてしまう。しかも、手ごろな価格のものも多い。130円前後で購入できるものもあります。

売り場にはたくさんの種類のアルコールが。2018年前後から安価でアルコール度数が高いものが増加。専門家は危険視している。photo/iStock

度数が高く安く口当たりがいいため、飲んですぐに酔える、まとめて購入というのも手が出やすい要因です。このストロング系と呼ばれる缶チューハイは、2018年前後から登場し手軽に購入できることからあっと言う間に家飲みアルコ―ルの主役になっています。でも、アルコール依存症の専門家の間では、アルコール界の『危険ドラッグ』として警告する声は少なくありません。度数が高いのに、飲みすぎてしまう人が多く急性アルコール中毒やアルコール依存症の引き金になっているとも考えられます。

このストロング系は、女性もターゲットになりやすい。CMなどを見ても人気の女性タレントを起用していて、女性ユーザーにマーケットを拡大していこうという戦略が見てとれます。みなさん度数を見ずに購入しますが、ビール(500mlで20g)の2~3倍の純アルコール量があることを知って選ばないと、知らぬ間に飲みすぎてしまう可能性もあります」(斉藤氏)