菅義偉首相[Photo by gettyimages]

「不祥事」続きの東京オリンピック後、菅首相が迎える「政権を賭けた」大勝負

総選挙・総裁選をどう乗り切るのか?

コロナ禍で開幕した東京五輪

東京五輪が7月23日、開幕した。大会の成否は政局の行方にも直結する。すでに選手や関係者に新型コロナ感染者が続出しているが、もしも五輪関係者にクラスター(感染者集団)が発生したら、最悪の展開である。東京五輪は、菅義偉政権にどんな影響をもたらすのか。

Photo by gettyimages
 

大会組織委員会によれば、7月22日時点で選手や関係者の感染者は91人に上っている。予想を上回るハイペースだ。この調子では、いつ関係者にクラスターが発生してもおかしくない。

同じ危機感は、関係者も共有しているようだ。米国の女子体操チームは選手村を「脱出」して、ホテルに移動した。選手村は「隔離したバブルで守られている」と言っても、隔離空間だからこそ、クラスターが発生したら、手がつけられない状況になる可能性がある。

私は連載している「月刊Hanada」の21年4月号で「東京五輪と菅政権 “最悪のシナリオ”」と題して、こう指摘した(https://www.fujisan.co.jp/product/1281697388/b/2085525/)。「五輪の開会式を迎える頃には『感染第4波』が襲っているだろう。その結果、日本は『新たな感染の震源地』と世界に指弾されるかもしれない」

残念ながら、私の予想は的中しつつある。実際に来襲したのは、第4波どころではなく、第5波だった。当時は英国株への懸念が出始めた段階だったが、デルタ株の登場で感染ペースが一段と早まったからだ。第5波は過去最多の新規感染者を出す可能性が高まっている。

「新規感染者が増えても、重症者や死者は増えていない」という指摘もある。これまではその通りだったが、この先もそうとは限らない。新規感染者が爆発的に増えれば、増加ペースは抑えられたとしても、重症者も増え、医療は逼迫していく。すでに重症者数は東京も全国でも、横ばいに転じたように見える(https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/)。

そんな中、東京五輪が開幕した。いまや最大の焦点は、新規感染者を抑制できるかではなく「クラスターの発生を抑えられるかどうか」だ。もしも、クラスターが発生すれば、医療逼迫に拍車をかけるだけでなく、帰国する関係者が世界に新たな感染を広げてしまうかもしれない。

そうなったら、単に「東京五輪は失敗だった」ではすまない。まさに「日本が世界に指弾される事態」になるのではないか。そんな「最悪の展開」も念頭に置いて、今後の政局を占ってみよう。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら

関連記事

編集部からのお知らせ!

おすすめの記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/