――お子さんが生まれてから一番印象的だったことは何ですか?

「出産後、早いもので2年数カ月を共にしていますが、印象に残っているのは出産からしばらくして、やっと心から子どもに『かわいい』と思えたことです。今では漫画の通り、夫婦ともメロメロになっていますが、実は、産んですぐは「ただかわいい」とは感じられなかったんです。出産直後は疲労や睡眠不足、痛みに加えて、心配や不安が大きく、それでもなんとか守らないと、生かさないと…と必死でした。

息子が動くものを見て笑うようになった頃、急にかわいさを感じ、あまりの愛らしさにびっくりしたんですが、見返したら出産直後の写真もすごくかわいかったんですよね。赤ちゃんのいる生活に夫も私も慣れ始めたあたりで、ちょうど昼夜のリズムができはじめ、眠れる日も増えて体が癒えた頃でした。息子はそれまでもずっとかわいい赤ちゃんでしたが、そのかわいさを受け取るだけの余裕が私になかったんですね。『かわいい』って心の余裕ができて初めて感じる感情なのだな…と思いました」

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――作品を通して、育児の大変さだけでなく、楽しさや喜びも感じられます。実際はいかがですか?

「楽しいですね! 育児が楽しい、というよりは人間が産まれてから青年になっていく過程を見るのが楽しいです。 最近だと、箸の存在に気付いた息子が親の真似をして練習を始めたのですが、ついこの間まで哺乳瓶でミルクを飲んでいた人が補助箸を使いこなし、ヒョイっと豆腐やうどんを口に運ぶので驚きます。

そんなふうに、赤ちゃんは想像を超えるパワーと好奇心に満ちた生き物なので、もちろん大変でもあり、そして楽しくもあります。 大きくなった息子にも、『子供の頃、楽しかった』と思ってもらえることを祈って日々奮闘中です」

るしこさんのコメントから感じる、夫婦間の信頼、家族の仲の良さ、お子さんへの温かい愛情、程よい距離感……それらが優しく、ほっこりとした作風につながっているのかもしませんね。

提供/マンガよもんが