自分本位ではチームは強くなれない

尊敬する選手の名前を聞いてみると、桜花学園出身でもあり、東京オリンピック代表選手に選出されている高田真希選手(デンソー アイリス/「高」は本来ははしご高)、三好南穂選手(トヨタ自動車 アンテロープス)の名を挙げ、自分自身は先輩に恵まれてると話す。

「話していて参考になることがいっぱいある。高田さんとどうやってファンを楽しませようかっていう話しもする。(2020年1月19日に開催されたWリーグ)オールスターでバナナの着ぐるみを着て歌ったパフォーマンスを高田さんから前日にやってほしいと言われたんですよ。

大評判だったWリーグオールスターでの「りんごちゃん」ならぬ「バナナちゃん」でのパフォーマンス 写真提供/トヨタ自動車アンテロープス

三好さんについては、自分が高1のとき三好さんがキャプテンをやっていました。トヨタでも、三好さんが移籍後2年目でキャプテンをやっています。リーダーシップがある、かといって威張ることないんです。相手が誰であっても自分の意見をしっかり伝えられる。そういうところを尊敬しています。今は監督がスペイン人で通訳を介して指導を受けているので、コミュニケーションはほかのチームより意識的にとっています。それが今のトヨタの強さに繋がっていますね」

コミュニケーションをとる中で、自分の意見を持ちつつも、他の選手の意見も尊重する。そもそも自分で考えないと自分のプレーに繋がらない。そう感じたのはいつからだろうか。

「Wリーグに入ってから色々学びました。Wリーグに入った頃は、韓国人の女性コーチだったんです。今の倍くらい厳しい指導で倒れるんじゃないかってくらい練習しました。コーチと衝突することもありましたが、チーム競技といえど、自分の考えを持たないといけない。でも私の場合はそれが度を越して自分本位になりすぎていた時期がありました。だから、コーチには自分本位ではなく『もっと人を活かしなさい』ということを、教わりました。『もっとスクリーンをかけなさい。リバウンド取りなさい。点数を取ればいいわけじゃない』ともすごく言われました。点取るだけがすごい選手じゃない。点数につなげるためのパスだったりリバウンドだったり、そこを得意としている選手のおかげでシュートが決まるんだってことを学んだんです」

最後に、エブリン選手にとってスポーツが教えてくれたことは何かと尋ねた。しばらく考えたあと、やはりエブリン選手らしい答えが返ってきた。

自分を表現する大切さですね。バスケでこれだけいろんなことに関われるようになってコミュニケーションの大切さも知ったし、あとはバスケを通して自分がこういう人間なんですと知ってもらうきっかけにもなったので。チーム競技って全員が突出してもいけない反面、自分を出さなきゃそこが穴になってしまいます。バスケ以外でもそうなんですけど、自分を出す大切さをバスケが教えてくれました」

妹のステファニー選手もまた3人制バスケットボールのオリンピック出場権を得ている。馬瓜姉妹がオリンピックの舞台でプレーする姿は、すべての人に勇気を与えてくれるに違いない。

 写真提供/トヨタ自動車アンテロープス