子どもの頃、どんな少女マンガを読んでいましたか? クラスの中では、なかよし・りぼん・ちゃお・花とゆめなど派閥が分かれていたり、応募者全員サービスのグッズが欲しくて切手を送ったり、夏の増刊号の怖い話特集がトラウマになったり…。
そんな「懐かしい〜〜!」と思わず身悶えしてしまうような記憶が再び!
現代ビジネス少女マンガ部では、平成期にマンガ誌「なかよし」に連載されていた懐かしの作品を毎週火曜日にリレー形式で紹介します。
無料試し読みもありますので、ぜひ当時のときめきを思い出してみてください。
「アンコールはいかが?」ぴちぴちピッチ
第1回に登場するのは、「なかよし2002年9月号」より連載がスタートした「ぴちぴちピッチ」(シナリオ/横手美智子、漫画/花森ぴんく)。超大型新連載と銘打ち、第1話にして堂々巻頭カラーを飾りました。
この号の表紙は当時全盛期だったモーニング娘。の軌跡を描く「娘。物語」。連載陣を見てみると、「東京ミュウミュウ」「十二宮でつかまえて」「結婚しようよ」「うるきゅー」など、アラサー世代にとってはたまらないラインナップ。

「ぴちぴちピッチ」は、2002年9月号から2005年4月号まで連載。歌を武器に敵と戦うアクションと、人魚伝説をモチーフにした恋愛ドラマで読者を魅了しました。テレビアニメ版も「マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ」「マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ ピュア」というタイトルで2期まで放送されて、土曜朝の定番に。
あらすじはコチラ。
<七海るちあは、7つあるマーメイドの国の1つ、北太平洋のプリンセス。小さいころ海で遭難した男のコにあげた真珠を返してもらうため、人間界にきたのです。真珠は、助けた男のコ、堂本海斗くんが大切に持っていてくれたの。だけどるちあが、そのマーメイドってことは、ヒミツ!!>
登場するマーメイドプリンセスは、ピンク真珠のるちあ、水色真珠の波音(はのん)、グリーン真珠のリナをはじめ全部で7人。人魚姿やドレスもそれぞれ工夫が凝らされていて、女の子たちの憧れでした。当時流行していたカラオケ機器「e-kara」風のマイクや泡風呂が作れるおもちゃを、おねだりする子もたくさんいましたね。
「ぴちぴちピッチ」が支持された理由は、その切ないラブストーリーにあります。るちあは、海斗と再会することができたけれども、自分から人魚だとバラしてしまうと泡になって消えてしまう。だから自分から、正体を明かすことはできません。海斗に何とかして気づいてもらおうとするのですが…なかなかうまくいかない。多くの読者が海斗に「早くるちあとの過去を思い出して!」とやきもきしていました。
約16年ぶりに復活!
そんな「ぴちぴちピッチ」ですが、「なかよし2021年9月号」(8月3日発売)で約16年ぶりの復活を果たし、再注目を浴びています。新章のタイトルは「マーメイドメロディー ぴちぴちピッチ aqua(アクア)」。るちあの娘を中心としたストーリーが展開される予定だそう。ニュースを耳にしたファンからは「復活はやばい!!」「これは胸熱」「今はほんとに令和か?」と驚きの声が続出。どんなストーリーが紡がれるのか、期待が高まっているんです。
ぜひ、前日譚となる、るちあの物語も再び味わってみてください。