聞こえているのに、聞き取りにくい? 急増する「APD」の対処法とは

聞き取りを保つ基本は"睡眠"!?

騒がしい場所での会話が苦手、早口や小さな声が聞き取れない、聞き返しや聞き誤りが多い、話が長くなると、内容がわからなくなる――。このように、相手の声は聞こえるけれど、何を言っているか聞きとりにくい、という症状に思い当たるふしがあるなら、APD(聴覚情報処理障害)かもしれません。

海外での研究が先行しており日本ではまだまだ知られていないものの、こうした症状に困っている人がいま相当数いるのだそうです。そこで、もしかすると自分も? と思い当たる人のために、APDの特徴と対処法をご紹介します。

日本に120万人!? 実はあなたもAPDかもしれない

APDは、「聞こえるが、聞きとりにくい」という症状ゆえに、困難をかかえている状態とされます。ただし、日本ではまだ明確な診断基準が定められていません。診断名というより、「頭痛」や「腰痛」のような症状を示す言葉ととらえると理解しやすいでしょう。

頭痛や腰痛をまねく要因が多様であるように、APDとして現れる症状にもさまざまな要因がかかわっています。以前から、病気や事故などで脳に損傷を受けると、聞きとりが悪化する例があるのは知られていましたが、近年、脳損傷がなくても同様の症状がみられ、しかも、それが決して珍しいものではないことがわかってきています。

海外のデータによりますと、どこまでをAPDとするかにより異なりますが、最近の研究では人口の約1%にのぼるともいわれています。この数値を当てはめると、日本だけでも120万人がAPDをかかえている可能性があります。

【APDの症状】

  • うるさいところで聞きとれない
  • 早口や小さな声は聞きとれない
  • 聞き返しや聞き誤りが多い
  • 話が長くなると、話の内容がわからなくなる
  • 文字や画像、話し手の口元や表情などの視覚情報がないと、話を理解しにくい
  • 言われただけの指示や情報は忘れやすい

etc.……

このうちAPDとしてとらえられるのは、次の2点がみられる場合にかぎられます。

聴力検査では異常がみられない

一般的におこなわれている純音聴力検査で異常はみられません。音を聞く力は十分に保たれています。

雑音があるところなどで「言葉」を聞きとりにくい

静かなところで相手の話声がはっきりしていれば聞きとれますが、声が不明瞭だったり、雑音があったりすると言葉を聞きとるのが困難です。

【写真】聴力検査APDでは、聴力の異常は見られない photo by gettyimages

APDかもしれないと思ったとき、確認しておきたいのは、聴力の低下がみられるかどうかです。聴力が低下し、聞こえが悪くなった状態は「難聴」です。APDとは別の状態であり、原因や対応は異なります。

では、APDの原因としては、どういったものがあるのでしょうか?

関連記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/