毒母の呪縛から解放されたはずが…

コロナ禍で自宅にいる時間が長くなっていることから、家の中の問題は誰しも関心の高いテーマではないかという視点から、家庭内を舞台に作品化したという漫画『愛も過ぎれば毒となり/ぶんか社』。

束縛の強い母親から一生逃れられないと諦めていた女性が、良き理解者である男性と出会って結婚し、実家を出てようやく母親の呪縛から解放されるかと思いきや、夫の恐ろしい本性が次第に現れはじめる……という話題の作品だ。

「この作品はフィクションですが、作者の菊屋きく子さんは、親からの愛情を受けずに育った少女の半生を描いたエッセイも描かれており、そのあたりの経験も作品に深みをプラスしてくれています。本作の夫婦は特殊な環境で育った二人ですが、どんな家庭、どんな夫婦にも起こりうる問題をはらんでいると思います」と言うのは編集担当の三平さん。

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印象的なシーンについて聞いてみると、「娘を束縛する母親が、独立しようとする我が子を引き止めるために、2階から飛び降りるシーンがあるのですが、(物語と同じような経験をされた)当事者の方からは『決して大げさではない』という感想をもらいました。漫画として誇張した表現だと感じられるところもあるかと思いますが、現実世界ではそれ以上のことが起きているかもしれません」とのこと。

子離れができない毒母に次いで、優しくて完璧ではあるがどこか影のある夫……これからどうなっていくのか物語の結末を見届けるまで目が離せない。