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トヨタが「オリンピックCM取りやめ」…そのウラで起きている「劇的な変化」の正体

スポーツビジネスが激変

トヨタ自動車が五輪に関するテレビCMの放送取りやめを決断した。

少し前には女子テニスの大坂なおみ選手の会見拒否と「うつ」告白。さらにはFCバルセロナ選手の差別発言に対する楽天グループの抗議など、このところスポーツ・ビジネスを取り巻く状況が激変している。

スポーツ・ビジネスは典型的なマス・マーケティングの世界であり、ネットの発達によるニッチ・マーケティングの拡大にどう対応するのかに注目が集まっていた。新型コロナウイルスによる感染拡大は、スポーツ・ビジネスのあり方を変えるきっかけとなりそうだ。

 

スポンサーにとってメリットが感じられない

東京オリンピックは、専門家から感染対策について不安視する声が出る中での開催となった。国民の一部は開催そのものに反対している状況であり、こうした形でオリンピックが行われるというのは、少なくとも戦後においては前代未聞の事態だろう。

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かつてオリンピックは、五輪憲章に定められている「人間の尊厳」「平和な社会の推進」といった理念を追求する純粋なイベントだったが、1980年代以降は、徐々にビジネス的な要素が強くなり、今ではスポンサーとの関係性が不可分なビジネス・イベントとなっている。

こうしたイベントのあり方の是非についてはともかく、オリンピックというのは企業のマス・マーケティングにとって欠かすことのできない存在となった。だが、ここで重要なのは、あくまでもマス・マーケティングにとって不可欠という部分である。

マス・マーケティングというのは文字通り、市場全体、消費者全体を対象にした戦略であり、良く言えば消費者が普遍的、悪く言えば画一的であることによって成立する。スポーツの普遍的価値を追求し、全世界の消費者が楽しむオリンピックは、こうしたマーケティング手法を好む企業にとって最高の舞台である。

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