鋭いトゲをもつガンガゼ(山本智之撮影)

刺す!咬む!死に至ることも!海にすむ「有毒危険生物」大図鑑・前編

フグ毒をもつタコから死を招く巻貝まで

夏は、海と親しむ機会が増える季節だ。せっかくだから、海辺に暮らす生きものたちとの出会いを楽しみたい。

しかし、海の中には“毒で武装した生物たち”もたくさんいる。不幸にも刺されてしまったら、せっかくの海のレジャーも台なしだ。磯遊びやシュノーケリングなどの際に、特に注意すべき危険生物にはどのようなものがいるのか?

前後編に分けてご紹介する「毒をもつ海の危険生物」。前編となる今回は、毒のあるウニやクラゲなど、「危険な海の無脊椎動物」をご紹介する。

「フグ毒」をもつタコ

ヒョウモンダコ(Hapalochlaena fasciata

ヒョウモンダコ(山本智之撮影)

小型のタコで、大きさは10cmほど。南方系の種だが、本州の沿岸でもみられる。

ふだんは海藻や岩に似た目立たない色をしているが、刺激を受けると一瞬でリング状の青い模様を浮き上がらせる。フグ毒の「テトロドトキシン」(tetrodotoxin,TTX)をもっており、咬まれると呼吸困難を起こすこともある危険なタコだ。

愛媛県では2011年、磯でタコを手で捕まえようとした男性が咬まれ、手の腫れや肩のしびれなどの症状が出て病院に入院した。この事例も、ヒョウモンダコが原因とみられている。

鋭いトゲが刺さって折れる!

ガンガゼ(Diadema setosum

ガンガゼ(山本智之撮影)

鋭く長いトゲに覆われたウニの一種。

トゲは非常にもろく、折れやすい。このため、指先などに刺さると、トゲの先が折れて皮下に残ってしまう。

筆者は以前、岩穴の中に逃げ込んだカニを捕まえようとして手を突っ込み、穴の中にひそんでいたガンガゼに刺されたことがある。強い痛みに襲われ、穴に手を入れたことを激しく後悔した。

太平洋側は房総半島以南、日本海側は能登半島以南に分布する。

触るな危険! 見た目はかわいい猛毒ウニ

ラッパウニ(Toxopneustes pileolus

ラッパウニ(山本智之撮影)

丸いボールのような形のウニ。

ついその表面をなでてみたくなるが、手で触れるのは絶対にやめよう。強い毒をもつトゲがあるため危険だ。毒が注入されると激痛が走り、めまいや吐き気などを起こすこともある。

相模湾・隠岐島以南に分布。潮下帯から水深30mに生息する。

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