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「太陽光パネルバッシング」がネット民の間で盛り上がる「驚きの背景」

熱海土石流に「人災説」

「メガソーラーによる人災」という話が出回り…

7月3日、記録的な大雨に見舞われていた静岡県熱海市で、土石流災害が発生。土石流は住宅地に流れ込み、多くの家や車が飲み込まれてしまった。

これを書いている時点で死者は10人。今もまだ行方不明者の捜索が続いている。

さて、この事故はもちろん当日からニュースで大きく取り上げられたが、ネットでは「メガソーラーによる人災だ!」という話が出回り始めていた。土石流が起きた場所の近くにはここ10年くらいの太陽光バブルで作られたソーラー施設があったことから、これを土石流の発生原因だと言及する声がネットに響き渡っていた。

熱海土石流。残された土砂での2次災害のおそれも懸念されている photo by gettyimages

だが、こうした声は、今回被害に遭われた人たちに対して非常に失礼で、かつ今後の日本のためにもならないのではないだろうか。

現場近くにあったソーラー施設が土石流の原因だとネットで疑われた理由はいくつかある。

まず1つが、Googleマップにソーラー施設の突端部に土砂災害が発生したというアイコンが付けられ、さもソーラー施設のせいで地滑りが発生したようにみえてしまったことだ。

しかし、実際に地滑りが発生したのは少し離れた別の場所であった。Twitterなどでも「崩れた場所はソーラー施設とは別の位置」と指摘する人もいたが、まだ報道が不十分な時点ではそうした真っ当な指摘は十分には広まらず、ソーラー施設と土石流の関係を疑う声はが弱まることはなかった。

次に、先日の静岡県知事選挙で、川勝平太氏が自民党が推薦した候補を抑えて当選したことが原因の1つだと考えられる。川勝知事は2009年から静岡県知事を務めており、今回の当選で4選である。該当のソーラー施設は川勝県政の時に作られており、川勝知事をよく思っていない人たちが、土石流災害に絡めて行政の責任を問おうとしたのだろう。

 

選挙の際には川勝知事が地元環境への影響の懸念からリニア建設に反対していることが報じられており、このことに対しても「川勝知事は反日だ」などと非難する人もいた。

そうした人たちが、自民党候補を破った川勝知事を叩くための材料として、今回の土石流災害を利用しようと考えたであろうことは想像に難くない。

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