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天皇陛下ワクチン接種の怪 五輪行事出席と皇室外交の支障に

なぜ宮内庁は諫言できなかったのか

皇后陛下は接種されていない可能性が高い

天皇陛下が、新型コロナ・ワクチンの接種を赤坂御所でされたことを、宮内庁が7月6日に発表した。しかし、これでは第2回目の接種は3週間後の7月27日以降となり、東京五輪の開会式や、それに出席するためにやってくる世界のVIPたちの接遇に間に合わない。

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この陛下のワクチン接種の中途半端なタイミングは不自然で、容易ならざる組織の機能不全が皇室で起きていることを示唆する。

陛下ご自身の安全のためにも、世界のVIPへの配慮としても論外というしかない。皇后陛下や秋篠宮皇嗣殿下ご夫妻など、ほかの皇族については、接種したかどうか公表しないのも印象が良くない。

そして、報道されているところによれば、開会式には陛下だけが出席して開会宣言をされるだけで、皇后陛下は出席されず、悠仁殿下なども含めてほかの皇族の観戦もなし、VIPへの接遇も最低限に留めるという。

上皇ご夫妻は6月22日に2回目の接種を終えられたと報じられ、ほかの65歳以上の皇族方も、98歳という超高齢で健康状態も優れない三笠宮妃殿下を除いて接種を済まされたことが明らかになっていた(正式発表はされていない)。

ところが、陛下始めほかの皇族方については、「東京五輪開催が感染拡大につながらないか、ご懸念されていると拝察している」という西村泰彦宮内庁長官の「ご拝察発言」のおりにも、こんなやりとりが記者とあった。

(質問)ワクチン接種、陛下は?

(長官)この場ではご紹介できるような事態になっていません。

これは、陛下が未接種であることを示唆するものだった。週刊誌報道のなかには、「両陛下はコロナ禍に苦しむ国民のことを第一に考えられており、『国民に行きわたるまでは、打たない』との意思が感じられる」という関係者の意見を紹介していたものもいくつかあったが、説明しにくい状況を宮内庁に近い人が苦し紛れに取り繕うためにしたコメントであることが明らかだった。そこで、私は「陛下がワクチン接種されていないなら外交上論外だ」(「アゴラ」6月30日)と批判した。

「海外からの賓客に多く接する陛下がワクチンを打たれていないとすれば、陛下自身にとって危険なことであるし、陛下が感染された場合に、世界各国の指導者や王族などを危険にさらす。国民に行きわたるまで打たないという精神論は、ひとつの矜恃であり、個人的美学かもしれないが、世界の首脳や王族にとっては迷惑この上ない。一刻も早く接種していただくように菅首相や宮内庁長官は諫言すべきである。」

 

私や同趣旨の意見に宮内庁が耳を傾けてくれたからかどうかは知らないが、7月になって、宮内庁は陛下のワクチン接種を遅ればせながら取り計らったというわけだ。

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