学べば、変われる。変われば、成長できる

さらに、毎年サッカーの遠征に充てていた冬休みをスキーツアーに変えたり、タグラグビーの大会に出たりした。異学年の交流や、ピッチ外での子どもの一面を引き出すため「宝物さがし大会」を催した。クラブでの運動会は今も催している。クラブの一員でいることが楽しいという感覚を、親にも子どもにも持ってほしかった。他クラブのコーチからは「そんなにゆるいことやってんの!?」と呆れられたが、気にしなかった。

大豆戸FCのスキー合宿。サッカーだけではなく、様々な交流をすることに 写真提供/大豆戸FC
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結果的に、こうした「余裕」を持たせたことが奏功した。保護者の飯塚さんが冒頭で大豆戸の魅力を「子どもたちに余裕を与えてくれるところ」と述べているように、クラブコンセプトが保護者に支持されるようになった。

この点が理解できる家庭の子どもは、すべからく伸びしろが大きいのだろう。卒団生は順調に「あと伸び」している。アンダー世代の日本代表に名を連ねる選手、プロサッカー選手を輩出したり、ユースや高校で全国大会へ出場した選手も毎年のように生まれている。また、こうやって大人が見守り続けた子どもたちは、サッカー以外の分野でも成長し続けている。

三つのネガティブをきちんと受け止め、自分たちが変わることをいとわなかった。そのクラブの姿は、反省しては変わろうともがく「親業」と重なる。
学べば、変われる。変われば、成長できるのだ。

子どもたちに余裕を与えることができるのは、親が余裕をもっていないとできない。大豆戸FCは保護者達にその大切さも教えてくれる 写真提供/大豆戸FC
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