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無策の犠牲者となった飲食店、菅政権は全体主義を導くのか

民主主義機能不全の後に来るもの

民主主義の機能不全

5月27日公開の「日本とアメリカ、ここへきて『100年前の世界』と“ヤバい共通点”が出てきた!」で述べたように、ファシズムや共産主義などの「全体主義」が勃興し始めた時期と現在はよく似ているように思える。

共通項をピックアップすれば

1. 富が一部の者に集中し、二極化が進み(中間層が疲弊し)貧しい人々の怨嗟の声が上がっている。
2. 社会的・政治的混乱が広がっている。
3. 議会制民主主義が疲弊・腐敗し機能不全に陥っている。

1については、第2次世界大戦前の重工業・金融などを主体とした財閥や、現在のGAFAやウォールストリートを主体としたビッグテックや金融機関への富の集中ぶりと、一般庶民の暮らしぶりを比較すればすぐにわかる。

2については、第1次世界大戦と第2次世界大戦という惨劇の間に、ウォール街の大暴落をきっかけに世界大恐慌が起こったことを考えてほしい。

現在の「コロナ騒動」も、第1次世界大戦末期から広がったスペイン風邪ほどの惨劇を実態としては与えていないが、1月7日公開の「現代の『恐怖の大王』は新型コロナの顔をしてやって来るか」で述べた「心理面での大きな打撃」を与えている。

また「米中冷戦」も暗い影を投げかけているといえよう。

3がこの記事の主要テーマだが、ナチスドイツやイタリアのファシスト党は、「議会制民主主義」を母体として生まれてきたことを忘れてはいけない。

1917年の「十月革命」は、ソ連邦誕生につながったことで有名だが、それに先行する同じ年の「二月革命」は、議会制民主主義を目指したものだった。しかしながら内部の混乱がひどく、結局共産主義勢力が権力を握ることになったのだ。

また、共産主義中国は、1911年の辛亥革命の後、1912年1月1日に孫文が臨時大統領に就任して成立した中華民国(台湾、民主主義中国)を、武力で制圧して1949年に建国された。

 

我々は、全体主義が進化して民主主義になるイメージを抱きがちだが、近代においてもその逆のことが起こっていることに注意しなければならない。

そして、その最大の原因が3の「民主主義の機能不全」にあることは警戒しなければならないと考える。

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