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大企業とスタートアップの提携「失敗あるある」をどう防ぐ?

JR東日本が乗り出したコラボ事例に学ぶ
コロナ禍で事業環境が激変した大企業ほど、新規事業が求められる。スタートアップとの事業提携も増えてきた。しかし、新規事業のプロから見ると、大企業とスタートアップのコラボレーションは失敗するケースが多いという。大企業が新規事業に挑む上で大事なことは何か。多くの新規事業や起業に携わり、近著『起業は意志が10割』の著者でもある守屋実氏に、「JR東日本スタートアップ」の事例を中心に話を聞いた。

起業のプロが大企業に関わる意味

いま僕は大企業の新規事業開発担当者からさまざまなご相談をいただきます。社内で新規事業をおこなうだけでなく、「他社と組む」ことが選択肢に挙がるようになったことがその背景にあるでしょう。しかし、現実には前例がないため中途半端な結果で終わってしまったり、大企業の社員がスタートアップを見下したりすることが少なくありません。「オープンイノベーション」の発想は素晴らしいのですが、なかなかうまくいかないのが現状です。

その橋渡し役になるのが、僕です。スタートアップの経営者と僕との間にどのような差分があるかというと、会社員時代が長かったかどうかだと思います。僕は20年間、企業内で働いてきた経験があるので、大企業で働く人が何に悩むのか、どんな事情を抱えているかがよくわかるのです。

 

会社員でいる間は自分の強みに気づきにくいものですが、ひとたび独立すると「会社員であった」ことが強みにもなります。「本当に稟議が大変で……」とこぼす大企業の社員を「バカらしいな」と貶している人と、「しんどいですよね。どうやって稟議を通すか考えましょう」という人とでは、信頼のされ方が違うのは当然かもしれません。

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