2021.07.15
# 介護 # 年金

早期退職して「母の介護」に専念した男性を待っていた「厳しすぎる現実」

渋澤 和世 プロフィール

突然「要介護3」になって

介護も当初は想定内でした。リハビリの成果もあり母親の歩行機能も少しずつ回復し、杖を使えば歩行もできるようになりました。介護認定も1で、洗濯や簡単な食事の用意はできるようになりました。

入浴は息子の介助に母親が抵抗して訪問介護を利用したため、主な介護といえば、歩行練習のための散歩や通院の付き添い、薬と金銭管理や役所手続き等の代行程度です。

事態が変化したのは3年後、椅子につかまって立とうとした際に椅子ごと転倒。検査の結果、圧迫骨折したことをきっかけに、車いす生活となったことでした。2回目の骨折で要介護は「3」まで上がり、掃除、洗濯はもちろん、着替えなど身の回りの世話などすべてを加藤さんが手伝うことになったのです。

経済的な状況も大きく悪化しました。夜間の排尿のことも考えてリハビリパンツを使用することになりましたし、母親が食事の支度もほとんどできなくなったため、店舗のお惣菜を買ったり、お弁当を利用するため、金銭的負荷も一気に高くなっていきました。

photo by istock
 

また、家事負担が増えると掃除もおっくうになり、人が家に来る訪問介護よりもデイサービスから、週4日デイサービスを利用するようになったことも更に出費を増やしていきました。

親の年金がひと月あたり約14万ありましたから、当初は経済的に困ることはありませんでしたが、介護の度合いが進むにつれて出費も増加。現状では日常生活費(医療費含む)が12万程度、介護費用(おむつ代や福祉用具レンタル料等含む)7万、合計19万ほどかかるため、毎月持ち出しは5万くらいという状況です。

月5万でも年間だと60万。この他、入院費など急な支出が必要になることもあり、更に持ち出しが増加することもあります。

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