「家族にちゃんとしたものを食べさせたい」という気持ちはあるものの、働きながら、日々のごはん作りはハードルが高いですよね…。

Twitterで人気の「やり過ごしごはん研究家」やまもとしまさんは、高校生(長男)、中学生(長女)、小学生(次男)の3人の子育て中。フルタイム勤務と子育てでとんでもなく忙しい日々のごはんを「やり過ごし」ているうちに生まれたレシピや料理を投稿して共感を呼んでいます。

名もない料理も立派な料理、自分の料理スキルにOKを出す、お得にしばられない、インスタントだしを堂々と使う、買い物をやり過ごす――本記事では、ごはん作りの悩みをやり過ごすやまもとさんのアイデアを紹介します。

やまもとしまさんの新著「ぶたやまかあさんのやり過ごしごはん 毎日のごはん作りがすーっと楽になる」(講談社)好評発売中!
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食べたいものを作れるのが作る人の特権

就職して一人暮らしを始めた時に、最初に作ったメニューを未だに覚えています。

鶏の唐揚げとポテトサラダ。手際は悪かったはず。でもあの日のごはんは格別でした。あの唐揚げは、私による私だけのためのものだったんです。

あれから何年も経ちますが、ごはん作りがつらくなるとよく、あの一人暮らしの部屋の唐揚げを思い出します。

今は、自分だけでなく家族のためのごはん作りに日々格闘中。子供たちが好きなものを一つは入れるとか、今日は暑かったから夫はさっぱりしたものが食べたいだろうとか。みんなに喜んで食べてもらう工夫は必要だけど、そういうのに疲れちゃう時、ありますよね。

そんな時は、家族ではなく自分の食べたいものが何なのかを追求してみます。

私はどうしてもカレーについては自分の好みを譲れませんでした。辛さは抑えめだけど、しっかりとスパイシーなカレー。それは子供たちに極めてウケが悪く、私がカレーを作ると、「かあちゃんのカレーかー」とあきらめ半分に食べていました。好きなのは普通のカレーだけど、それはお父さんかおばあちゃんが作ってくれるから、今はしょうがない、という感じ。

夫が作ったカレー
私のカレー。作り手が違えば味も違う。でもカレーであることには変わりない。どちらも我が家のカレー

それから何年か経って、私の作ったスパイスが効いたカレーを、子供たちが淡々と食べるのを見ると、「ついに壁を乗り越えたわね」と感慨深くなります。

誰の思惑も気にせず、たまには自分の食べたいものを作ってください。そして食卓で「今日、私これが食べたかったんだよねー」と家族にアピールをしてみましょう。

きっと「しょうがないなあ」と言いながら、楽しそうに付き合ってくれるのではないかしら。