2021.07.11
# 企業・経営

早期退職した「大企業の管理職」を襲う「どこにも居場所がない」という大問題

サードプレイスづくりが必要だ
前川 孝雄 プロフィール

これまでのサラリーマン生活、長時間労働が当たり前で単身赴任や長期出張もこなしてきた。子育ては配偶者任せで家庭での居場所もなく、趣味や地域活動に打ち込む余裕がなかった人も少なくないはず。必定、会社を離れた後の自分の人生をイメージできず、モヤモヤとした葛藤を抱える人が増えることとなる。まさに終身雇用を信じた最後の世代の葛藤である。

 

お金の心配より居場所の心配を

大企業に勤めている場合は、子どもの教育費や住宅ローンや家計のやりくりについて配偶者からのプレッシャーもあり、積極的に早期退職に踏み出す人は少数派だ。早期退職する人の中には第二の人生にやりたいことがあり、意気揚々とサラリーマンを卒業する人もいるが、たいていの場合はキャリア面談と称する度重なる退職勧奨に耐えきれず、早期リタイアか中小企業への転職かを選ぶことになる。

早期退職の決断に向けて、多くの人が計算するのがお金のやりくりだ。早期退職金や積み立ててきた貯蓄や投資で、ローンや教育費は賄えるのか。年金生活まで食いつなげるのか。こうしたことを第一に考えるだろう。会社が提供してくれるライフプラン研修でも、マネープランについて丁寧にレクチャーしてくれるからなおさらだ。

ただ、長年こうしたミドル・シニアからの相談を受け、実例も沢山見て来た私からすると、お金のやりくりとともにやっておくことがあると強調したい。

それは、自分の居場所のやりくりだ。

こと大企業で30年以上働いてきた人であれば、早期退職金でまとまったお金も入るだろうし、年金は厚生年金に加えて企業ごとの厚生年金基金などが上乗せされる場合も多く、お金はなんとかなる場合が多い。

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