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# 新型コロナウイルス

最悪、億単位の損失も…?多大なトラブルを生む「ヤバい契約書」を防ぐポイント

新型コロナウイルスの収束が見えない中、ビジネスの現場において密かに問題となっているのが契約トラブルだ。今だからこそ見直してほしいポイントがあるのは<【前編】コロナ禍でトラブル続出!会社に損害を与える「ヤバい契約書」を見直すポイント>でお伝えしたとおり。
しかし、コロナ禍以前からも、自社に対して不利な文面のまま交わしてしまった「ヤバい契約書」も存在する。とくに、法律についてはよくわからないまま目先の契約欲しさで営業マンが結んでしまった契約書はリスクの塊と言える。
「知らなかった」で会社が大損害を被らないために、どうしたら、「ヤバい契約書」が生まれるのを防げるのか。とるべき対策とはーー

書いておけば大損を防げた!ヤバい契約書の実態

「ヤバい契約(書)」で多額の損失を出した2つの事例をお話ししましょう。1つは納品遅れによって、多額の損害賠償請求をされたシステム会社のケースです。大きなプロジェクトで部分的にシステムを受託した会社が、自社の開発遅れで販売が遅れてしまった。

委託側は社内の事業計画と照らし合わせ、一社の遅れで全体の工程遅れにつながった結果「販売が計画上の数値に届かなかった」と、その差額を請求されたのです。数値が正しい計測値なのかは吟味されず、仮に損害額1000万円程度が妥当でも、億単位で請求されてしまいました。

その時、契約書に「損害賠償の上限」を設定していれば定めた金額で済むのに、契約書に盛り込まれていなかったことで、多額の請求をされてしまったわけです。いまは、多くの受託企業が損害賠償の上限額を契約書に記すよう求めるケースが増えてきていますが、明記しなければ相手のいいようにされてしまいます。

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ヤバい契約書のもう1つが、日本の中小企業がアジア諸国の企業から原材料を輸入した例。サンプルの品質を確認し、輸送後に検品して問題もなかった。しかし支払後に大量の不良品に気づく。

検品時、表面にあった部分は正常で、真ん中や底にあったものは不良品、つまり検品の不十分が招いた結果です。その結果、支払後の回収は困難を極めました。

裁判で争うにしても、まず、契約書の「管轄条項」が“東京地裁”と明記されたケースは最悪な事態と認識してください。「自国なんだから、有利では?」と思う方もいるかもしれません。

しかし、日本の判決を持って執行(銀行口座、売掛金、不動産などを差し押さえる)を求めても、国際取引ではその判決・判断力に執行力を伴わない可能性があります。アジアの弁護士の中には「東京地裁での判決なら払わなくていい」と、言う人もいるくらいです。

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