旅作家の歩りえこさんが世界一周旅行の様子を収録したエッセイ『ブラを捨て旅に出よう』に綴られていないエピソードを披露しているFRaU web連載「世界94カ国で出会った男たち」(毎月2回更新)。

今回は、到着早々、手荷物検査場で呼び止められてしまったというニュージーランド旅行についてのお話。そこで出会ったカップルとのエピソードや、海外に長期滞在していることで抱える歩さんの悩みについてお伝えします。

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旅先で解消しづらかった「性欲」

長期で海外を旅すると時には思いもよらない問題が発生することがある。その一つが性欲問題だ。食欲・物欲・睡眠欲などの欲求は海外でも簡単に満たすことができるが、性欲だけは案外解消しづらかった。海外で出会った人と軽々しく関係を持つのは正直あらゆる意味で怖い。考え過ぎかもしれないが、コンドームを付けていても未知のウイルスが移るかもしれないといった根拠のない不安で一杯だった。

世界94カ国を旅したと言うと「全部の国の男性とベッドを共にしてきたんでしょう?」と、半ば冗談交じりで突っ込まれたりするのだが、女ひとりで世界一周する度胸はあっても……正直世界94カ国の男性とベッドインする勇気はない

女性とはいえ人間だから性欲は普通にある。異国の地で1年以上の長期間、自分の性欲を満たすことができないのは正直不安だった。それならばとリュックに忍ばせたのが所謂「大人のオモチャ」だ。

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今時のアダルトグッズは女性でも手軽に使えるスタイリッシュなデザイン性に優れた商品が多い。近年ではウーマナイザーなど新しい製品も続々登場し、パッと見は美顔器のようでメイクポーチに入っていても不自然ではないビジュアルだ。当時はウーマナイザーみたいな新製品はなかったので一番スタイリッシュだと思って購入したのが、ドン・キホーテに売っている超小型ピンクローターだった。

よし、これを激烈にムラムラした時にうっかり男性とセックスしてしまわないための護身用アイテムとして持って行こう……。そう、あくまで自分の身体を守るための旅アイテムだ。何も疚しいことはない。

ニュージーランドの貴重な大自然と絶滅危惧種を守るために観光客ができること。バスガイドさんから教わったのは野生動物と距離を取り、鳥にエサをやらないこと・靴を消毒して靴底を清潔に保つことだそう。写真提供/歩りえこ