2021.07.10

いま日本で「魔女」を名乗る人が増えていた…「魔女とフェミニズム」の意外な関係

オルタナティブな生き方を模索して

日本に暮らし、魔女を名乗る

最近、日本で「魔女」が増えている。どういうことなのか。

私は、欧米、特にイギリスで、キリスト教到来以前のヨーロッパにあったとされる信仰に基づき、創造的に復興された信仰「ペイガニズム」に携わる「ペイガン」と呼ばれる人々を調査している。ペイガニズムの下位分類の1つである「魔女術」も研究対象で、彼らが行う儀式などを参与観察している。

ペイガニズムを信仰する人たち(2018年、イギリス)〔PHOTO〕Gettyimages
 

2017年から2019年にかけて、日本で魔女を名乗る人々や魔女に関連する活動をしている人々からもお話を伺っていたのだが、その際、長年魔女として生きてきた人々から、最近SNS上で魔女を名乗る若い人が増えていると耳にした。

「魔女を名乗る人」のなかには、「魔女っぽいこと」、例えば占星術やタロットなどの占いや、ハーブ用いた薬草療法に携わっている人もいる。その一方で、魔術やオカルト、ゴスやカウンター・カルチャー的なシーンに携わっている人もいる。魔女として何かを教えたり、助言をしたりすることで収入を得ている場合もあるし、周囲からは「趣味」とみなされている場合もある。欧米のペイガンのように、魔女術を自らの信仰だと考える人もいるし、宗教とは切り離している人もいる。

つまりいろんな魔女がいる。

魔女の定義は人それぞれなので、自分を魔女だと考える理由も千差万別だが、私が出会った「魔女」のなかには、それまでの人生で、日本で「主流」な生き方になじめず、マージナル性を感じた経験があり、それゆえにかつて迫害された魔女という存在、それゆえにややダークな印象を受ける魔女という存在に関心をもったのではないかと推測できるケースが少なからずあった。

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