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「スマホ中毒」、タバコに取って代わったその強烈な毒性の正体

際限なき情報欲求の果てに

タバコを吸う代わりにスマホをスワイプ?

世界的な「嫌煙権運動」の高まりもあって、先進国での喫煙者は減少傾向だ。

例えば、1966年の成人男性の平均喫煙率 83.7%と比較すると、2019年は27.1%で53年の間に約57ポイント減少したことになる。女性は18%でもともと低かったが、現在でも7.6%。男女計では16.7%だ。なお、1966年はJT、2019年は国立がん研究センターの数字。JTは2019年以降の数字の発表を行わないとしている。

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私も、現在は非喫煙者であるから、副流煙を吸い込むことが少なくなったのはありがたい。しかし、現在の「嫌煙権運動」はやりすぎではないかとも思う。

「嫌煙権運動」や「健康被害」に関して思うところはあるが、今回の主題ではないので触れない。だが、「中毒全般に関して酒、麻薬、タバコなどがやり玉にあげられるが、それらの物質そのものは中立であり、中毒を起こすのは『人間(の心)』である」と考えている。

つまり、麻薬、酒、タバコなどを禁止したり制限したりしても、「中毒」の根本的解決にはならないということだ。

典型的なのが、1920年~33年の間米国で施行された「禁酒法」である。「酒は悪魔が差し出す飲み物」とする宗教的文化が背景にあるが、結局のところ闇酒を扱うアル・カポネなどのマフィアを大儲けさせて巨大にし、米国の治安を悪化させただけだと言える。

5月3日公開の「灯火管制、禁酒法、まるでB29に竹槍だ、昨今のコロナ対策の愚かさ」で述べた、「現代の禁酒法」も感染症対策にほとんど効果が無い。それだけではなく、飲食店を中心とした人々を苦しめる愚かな政策だと言える。

落語家・立川談志の名言「酒が人をダメにするんじゃない。人間がもともとダメだということを教えてくれるのだ」の通りである。

問題は、「酒におぼれる人」にあるのであって、酒に罪は無い。

最近、「スマホ中毒」が問題になり始めている。米国のあるドキュメンタリーで、女性レポーターが「どれだけスマホ中毒になっているか」ということを実体験していたが、身につまされる思いであった。また、自転車に乗りながら片手でスマホを操作する若者を見ると「かなりの中毒だな……」とも思う。

その中毒症状はタバコに似ている。半日も触らないでいると禁断症状が出てくる……タバコとスマホ、どちらが健康に悪いか?社会に害悪か?歩きタバコと歩きスマホ……。

 

もちろん、いまやスマホは「生活必需品」だから、麻薬や酒のように「禁止」という選択肢はないと言える。

だとしたら、我々はこの「スマホ中毒」とどのように向き合うべきなのだろうか?

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