ヤシガニ(沖縄県那覇市で、山本智之撮影)

「痛っ!」“最恐ガニ”の「挟む力」が桁違いにヤバかった

そのパワー、なんと「ライオン並み」!

夏の海での思い出のひとコマといえば、浜辺でのカニ捕り。

でも、ちょっと油断したすきにハサミで指先を挟まれ、痛い思いをした人もいるのではないだろうか。カニという名のつく生物の中でもハサミのパワーが“別格”といえるのが、沖縄などにすむ「ヤシガニ」だ。最大級の個体が挟む力は、なんとライオンの噛む力に匹敵するという。

海辺の小さなカニたちとは違って、うっかり手を出せば大怪我のおそれがある“最恐ガニ”だ。ヤシガニのハサミはなぜ、それほど強力なのか? その秘密を今年、日本の研究チームが明らかにした。

小さいカニに挟まれても痛い!

磯遊びが大好きだった少年時代──。私は、波打ち際の岩場でよくカニ捕りをした。ハサミで手を挟まれ、思わず声を上げたことが何度もある。

「イテテテテッ!」

悲痛な声で助けを求めてもムダだ。自分の身を守るのに必死なカニたちは、さらにギューッとハサミに力を込めてくるだけである。

力を込めて人の指を挟むオスのイソガニ(山本智之撮影)

そんな経験を重ねるうちに、磯にすむカニたちのなかでも、種類によって、気性の荒さや挟まれたときの痛さに違いがあることに気づいた。

たとえば、イソガニ(Hemigrapsus sanguineus)の場合、メスにくらべてオスのほうが攻撃的で、いったん人の指を挟むと、ぶら下がったままずっと挟みつづけることがある。特に攻撃性が強く、子ども心に恐怖を感じたのがイワガニ(Pachygrapsus crassipes)だ。大型の個体は非常に強い力があり、挟まれた部分の痛みがしばらくのあいだ消えずに続くほどだ。

このように、手のひらに乗るような小さなカニでも、種類によっては挟まれるとかなりの痛みをともなう。そして、ハサミをもつさまざまな甲殻類のなかで“最も挟まれたくない”種類は何かと訊ねられたら、私はヤシガニ(Birgus latro)を挙げる。

ヤシガニとは何者か?

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