絵本作家・かこさとし、テレビが報じなかった「未発表作品の絵本」ができるまで

本作で伝えたかったこと

からすのパンやさん』(偕成社)、『だるまちゃんとてんぐちゃん』(福音館書店)といった絵本を子どもの頃、読んだ方も多いだろう。

『からすのパンやさん』(偕成社)
『だるまちゃんとてんぐちゃん』(福音館書店)

作者は、絵本作家のレジェンドとして多くの子どもたちに親しまれてきた、かこさとしさん。2018年に亡くなられたときは、必ず通ってきた幅広い世代の多くの読者たちがその死を惜しんだ。

そのかこさんの未発表作品が発見されたというニュースが放送され、大きな話題を呼んだのは、6月4日の朝のことだった。放送されたのは、NHKの朝のニュース番組「おはよう日本」だ。

ニュースの見出しは「発見 絵本作家かこさとしさん 未発表の紙芝居」。放送の中では「今回見つかった作品は絵本として出版される予定です」とアナウンサーは語っていた。

絵本『秋』表紙。かこさんが実際に目撃した、飛行機から落下していく飛行士の姿を描いた絵が使用されている。

出版される、かこさとしさんの絵本のタイトルは『』(講談社刊)。内容は、かこさんが高校生の時に太平洋戦争の戦時下で体験した悲惨な実話だ。

しかし、NHKのニュースでは伝えられなかった、大事なことがひとつある。

 

それは、かこさん自身が生前、この絵を使って絵本にしようとしていた、ということだ。

このニュースを見た人の中には「かこさんの紙芝居を使って、出版社が絵本に仕立て上げた」と、かこさんの意思とは関係なく勝手に作った、と思われる方もいるかもしれない。

しかし、それは誤解であり、かこさんはこの作品を絵本にしようとしていた、という事実をお伝えするために、この絵本ができるまでをお話ししよう。

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