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# 就活 # モラハラ

「自覚なきパワハラ」で子会社社長の夢を絶たれ…家族からも見放された「定年夫」の悲哀

セクハラ、モラハラ、ジタハラ、パタハラ……。中年男性の人生を破滅に導く罠、それが「無自覚ハラスメント」だ。著書『捨てられる男たち』を出版したジャーナリストの奥田祥子氏が、息子がニートになったと嘆く、ある男性会社員と出会った経緯は<【前編】「私の息子がニートでは困る!」優等生だったわが子の挫折を許せない父親の「歪んだ愛情」>で紹介した。

しかし彼自身も、やがて仕事でつまずき、気づいたときには息子からも妻からも見放され……。一体、どこで歯車が狂ったのだろうか?

息子からも妻からも見放され……

〈定年後は家内と旅行したり、息子とサシで飲んだりして、これまでできなかったゆったりとした暮らしを送ってみたいと思います〉──。

16年、定年を3年後に控え、数ヵ月ぶりに不意に受け取った山田さんからのメールに、戸惑った。それまでも数ヵ月に1回程度の頻度で電話で話を聞いていたのだが、14年のインタビュー以降、次第に仕事への意欲が失せていく様子が顕著だった。

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電話取材では、さらに詳しく尋ねようとすると口を閉ざしてしまう。無論、対面でのインタビューを申し込んでも快い返事はもらえなかった。そのような経緯で受信したメールだったからだ。面会取材がやっと実現したのは、18年のことだ。

以前はこめかみなどに少しある程度だった白髪がほぼ頭髪全体に広がり、59歳という年齢より10歳以上老けて見える。感情を一切表出せず、淡々とした表情も気がかりだった。

一時期は求職活動さえしていなかった長男は約1年半前に、契約社員として勤めていた中小の繊維商社に正社員として登用され、それを機に自宅を出て一人暮らしを始めたという。一方、妻は息子が実家を巣立つのと時を同じくして、地域の一人暮らしの高齢者の見守りボランティアを始めたらしい。

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