北海道札幌市で、20歳の母親が2歳の長男を30分クローゼットにとじ込め、長男がその後死亡してしまった事件。母親は、長男をクローゼットにとじこめてから自身の母に電話で相談し、母の助言でクローゼットを開けたときにはすでに長男が倒れていたと報じられている。
2歳児といえば、世界中で「魔のイヤイヤ期」「Terrible Two(最悪の2歳)」と言われ、自我が出て親の言うことを聞かなくなる時期といわれる。その子育てに悩む親は少なくない。逮捕された母親も死に至らしめたかったわけではないだろう。その苦しみも想像でき、胸が苦しくなるが、そもそも「しつけ」とは2歳児に必要なのだろうか。

ジャーナリストの島沢優子さんが専門家に話を聞いて考察する。

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「しつけのためというのはわかる」の声

札幌で起きた「2歳児クローゼットしつけ虐待事件」をご存知だろうか。6月23日、2歳の長男をクローゼットに閉じ込め死なせた疑いで、20歳の母親が逮捕された。報道によると、長男はクローゼットの中で意識不明の状態で倒れており、母親は「しつけのためにいれた」などと話しているという。

サイトニュースに寄せられたコメントには「しつけという名のもとの虐待がなくならない」という嘆きや、「自分自身が子育てから解放されたかったのでは」「母親も同じようなことをされて育ったのでは」と20歳の母親へのシンパシーらしきものが目立った。そのなかで、私が気になったのが「しつけのためにクローゼットというのはわかる」という意見だ。

「泣き止まないとクローゼットにしばらく放置は意外とありそう」
「しつけとして押し入れや倉庫などに閉じ込めて反省させるなど、昭和ならよくある話」

クローゼットに閉じ込めることを推奨してはいないが、「まあ、あるよね」というニュアンスでとらえる人もいるようだ。

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昨年4月に施行された「改正児童虐待防止法」には、しつけ名目の虐待を防ぐため「懲戒」の文言を削除。親権者や里親らによる体罰を禁止している。クローゼットに閉じ込めたり、子どもを過度な恐怖に陥れることは、虐待につながる行為だと思う。しかも相手は2歳児である。そもそも2歳児に「しつけ」は必要なのだろうか。