2021.07.08
# 不倫

32歳の女性を「不倫地獄」にハメた、エリートサラリーマンへの反撃の一部始終

両親にも申し訳ない…
後藤 千絵 プロフィール

結局、妻と三人の子どもがいること、妻とは離婚どころか、円満な家庭であること、別居中ではなく単なる単身赴任であること…など、次々と事実が明かされました。

「彼は、妻と子供が3人いて単身赴任先に来られないのをいいことに、一時の自分の寂しさや欲望を満たすためだけに、私を社宅へ引き入れ同棲していたのです」

透さんの態度に怒りを覚え、再度、事務所に来られた真咲美さん。このまま泣き寝入りでは絶対に納得できませんと悔しそうに言われたため、透さんに対しては「貞操権侵害による損害賠償請求」が可能であることをご説明しました。

「貞操権」とは、自分の意思で性的な関係を結ぶ相手を選ぶ権利のことです。真咲美さんに関して言えば、相手が既婚者であると知っていたら、透さんとの交際を選択しなかったでしょう。

相手が既婚者であることを隠して性的な関係を結んだ場合には、性的な権利の侵害(貞操権侵害)を理由として、相手に慰謝料請求をすることができるのです。いわば、透さんに対する真咲美さんからの反撃です。

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真咲美さんも是非やりたいと言われ、透さんに対して、貞操権侵害を理由とした損害賠償請求の訴訟を提起することにしました。

結果的に、透さんの妻から真咲美さんに対する不倫慰謝料請求訴訟と、真咲美さんから透さんに対する貞操権侵害を理由とする損害賠償請求訴訟の二つの訴えが裁判所で争われることになったのです。

一歩間違えれば裁判に負けていた

その年の12月に始まった不倫慰謝料の裁判では、当初は「透さんを独身だと信じていた」という真咲美さんの反論を主張しましたが、どうも裁判官は、同棲までしていて透が既婚者であると知らないわけがないだろうと考えているようでした。

ただ、透さんのマッチングアプリの自己紹介欄や、当時のLINEのやりとり、真咲美さんの陳述書などを証拠として提出し、証人尋問までしたところ、徐々に裁判官の心証が真咲美さん側に傾いていきました。

結果的に、不倫慰謝料裁判では、真咲美さんの主張が全面的に認められて、妻側からの請求は棄却されました。真咲美さんの主張は貞操権侵害の裁判でも認められ、透さんから真咲美さんに100万円を支払うという和解が成立しました。

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