2021.07.05

中国・台湾の「軍事力格差」が拡大中…だが「短期間での台湾侵攻」は難しい理由

各所で議論が巻き起こっている

「台湾海峡」問題がいよいよ本格化

今年に入って、台湾を巡る議論がにわかに高まってきました。バイデン米大統領は初の外遊先として日本を訪れ、菅総理との会談に臨みました。

4月16日には「南シナ海における、中国の不法な海洋権益に関する主張及び活動への反対を改めて表明」し、また「日米両国は、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す。日米両国は、香港及び新疆ウイグル自治区における人権状況への深刻な懸念を共有する」という文言が入った共同声明を発したことは既に報道されているとおりです。

日米首脳会談時の菅首相とバイデン米大統領[Photo by gettyimages]
 

中国との対立は安全保障・軍事や先端技術の開発競争に加え、人権や自由といった価値・規範を含んだ広範な分野に広がっています。中国をロシアと並んで長期的な競争相手とみなし、協調ではなく対抗し、抑止しようという姿勢はトランプ政権時に明確となりました(「米中関係は「最も深刻」…アメリカは「中国の姿勢」を完全に見誤った」https://gendai.ismedia.jp/articles/-/75150)。

これまで中国をめぐる安全保障上の論点は主として「クアッド」、日米豪印の4か国間の協力を軸として議論されてきました。しかし先日英コーンウォールで開催された主要7か国首脳会議(G7サミット)において論点となり、6月13日に採択された首脳宣言でも台湾海峡の安定、という言葉が含まれています。

また、G7サミットに先立って開催された北大西洋条約機構(NATO)首脳会談に際し、6月7日にバイデン大統領とストルテンベルグNATO事務総長が対談しました。その際のインタビューで、ストルテンベルグ事務総長は「中国は軍事力を強力に拡大し、かつ我々と価値観を共有していない。我々は香港の民主化運動が弾圧される様や、中国共産党政府がどのように少数民族やウイグル人を扱い、どのように近隣諸国を圧迫し、台湾に脅威を及ぼしているのかを見ている」とコメントしています。

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