なぜSNSでは「こんなにも話が噛み合わない」のか? その「思いがけない理由」

人間の「認知」が原因かもしれない
藤田 政博 プロフィール

しかし、研究やビジネスなどの意識的な取り組みでなくとも、私たちは通常身の回りのことについて予測しながら認識しています。

たとえば物語を読んでその内容を理解するときには、次にどういう話がくるのかを予測しています。予測に基づいて文字や単語を認識するだけでなく、話のなかに出てくる人物の行為の意味を理解したり、筋を追ったりしています。

 

予測は「間違った認知」の原因にもなる

このように、予測することは私たちにとって不可欠と言えますが、予測に強く縛られすぎると、自分が予測したことを相手が言ったと思い込むなど、間違った認知の原因になることがあります。

「確証バイアス」における仮説というのは、科学研究の仮説のような難しいものだけでなく、私たちが普通に持っている予想や期待と言いかえることもできます。こういった予想や期待は、持っていることを自覚していなくても、大きな影響があります。

というのも、私たちは、自分が知らず知らずのうちに持っている思い込みをもとに、それに合う事実を無意識に選択して認知するからです。そして、無意識に選択した事実を頭のなかに取り込んだうえで、「ああやっぱり自分の思っている仮説は正しいんだな」と自分の信念を強化します。

たとえば、あなたが「日本では離婚が多い」と思っているとします。それは自覚的に思っていてもいいですし、特にそのようなことを意識的に考えていなくとも、毎日そういった内容のニュースに多数接しているという場合でもかまいません。

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