多くの人が知らない…日本という国が抱える“閉塞感”の「正体」

今、必要な「大改革」
大原 浩 プロフィール

式年遷宮に学ぶべし

私は「神は妄想である 宗教との決別」(筆者書評)のリチャード・ドーキンス博士の主張に強く賛同するが、昨年6月10日の記事「コロナ、暴動に満ちた今こそ「苦しいときの神頼み」の効用を見直そう」で述べたように「祈り」そのものは重要だと考えている。

また、「天国」と「地獄」も信じないが、実は天国はとても退屈であまりの平凡さに苦痛さえ感じるという話もある。確かにそうかもしれない……天女の羽衣や蜜の川など天国の描写は色々あるが、変化や刺激の無い日常というのは無味乾燥とも言える。

同じように「平穏無事」なのが現実世界でも「幸せ」の基本型であるが、世の中の「腐敗・硬直」も「平穏無事」=「変化が無いこと」によって引き起こされる場合がほとんどだ。

戦国時代のような「戦乱の世」が基本的に「実力主義」であるのと好対照である。

したがって、2月28日公開の「1400年の歴史、世界最古の会社が日本に存在している…!」で述べた、「20年ごとに破棄と再生を繰り返す『式年遷宮』」は素晴らしい日本の英知だと思う。

「『継続』は素晴らしいことだが、その『継続』をあえて自ら破壊することによって『永続性』を確かなものにする」ということだ。

 

1954~88年までかけて連載された手塚治の「火の鳥」は、まさに人生をかけたライフワークだが、「死と再生を繰り返して永遠の命を得る火の鳥」は、式年遷宮の思想に通じる部分がある。

一見すると、破壊は無駄なように思えるが、長期的な繁栄のためには「意図した定期的な破壊」が必要なのである。

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