コロナ禍で、新しく犬猫を飼育する人が増えたという。一般社団法人ペットフード協会の「令和2年度全国犬猫飼育実態調査」によると、2020年10月までに、新たに飼育された犬は約46万頭で前年比114%、猫は約48万頭で前年比116%とここ5年間でもっとも高い数値になっている。
獣医師として動物病院で働いていると、「ペットを飼うのは初めてでどうしたら良いかわからない」「身近に相談できる人もいない」という方からの相談を受けることがある。
今回はそんなペットに関する素朴な疑問や、診察時よく受ける質問についてまとめてみた。
今回のテーマは、「動物病院との上手な付き合い方」。愛犬や愛猫の健康を維持するために、動物病院とのお付き合いは必須。でも、「ちょっとお腹が緩いけど……」「吐き癖があるから大丈夫かな?」と受診のタイミングに迷うケースも。どんな変化を見逃さないことが大事なのか、また、受診時に知っておくと診察がスムーズになるポイントなどを伺った。
どんなときに動物病院に行けばいいの?
ペットショップやブリーダーで購入した際、この時期にワクチンを打ってください、などアドバイスがあると思う。 しかし、今は動物を保護するケース、動物愛護団体から譲渡されるケースも増えている。どのタイミングで動物病院に行けばいいのだろうか?
子猫を拾った場合は、以前『春先増加!子猫を偶然拾ってしまったら、どうすればいい?』でも書いたが、健康チェックやノミ・マダニなどの寄生虫の駆虫をかねて、一度は動物病院に連れていくことをおすすめする。
子犬・子猫時のワクチネーションプログラムが終わると、ひとまず犬なら春の狂犬病ワクチン・フィラリア予防薬の時期、あとは犬猫ともに混合ワクチン接種のタイミングまで病院に行く用事がなくなることが多い。
・ワクチン接種についてはー
『致死率100%の狂犬病も接種率低下…忘れないで! 犬猫のワクチン接種』
・外部寄生虫の予防に関してはー
『人も危険?!蚊・マダニ・ノミ…夏に増加「虫が運ぶ」ペットの病気』
過去記事でそれぞれ詳しく書いてあるのでそちらを参考にして欲しい。
問題は病気になった時だろう。どのくらい具合が悪かったら病院に行けばいいのか、悩むところではないだろうか。