多くの人が知らない…教育の「格差」と向き合う〈しんどい学校〉の先生の「仕事」

学校の先生ってどんな仕事をしているの?

世の中には様々な職業がありますが、学校の先生ほど馴染みのある職業は少ないでしょう。なぜなら皆、一度は学校に通い「教師」という職業に出会っているからです。だからドラマや漫画でも取り上げられやすいのでしょう。

photo by iStock
 

では実際の先生の仕事の中身について、どれくらいの人が知っているでしょうか。このように聞かれると「よく分からない」と答える人が多いのではないでしょうか。先にSNSで話題となった「#教師のバトン」*1は、先生たちが社会に自分たちの「現実」を伝えようとした「運動」でもありました。

以下では、データをみながら日本の教師の仕事について概観していきます。その上で、様々なサポートが必要な社会的マイノリティの子どもたちを支援する先生たちを紹介していきます。近年、「教育格差」に注目が集まっていますが、家庭背景の厳しい子どもたちと先生たちは日々どのように向き合っているのでしょうか。

まず日本の先生の仕事時間についてみてみましょう。データは教師の国際調査(TALIS)のデータです(データは中学校教師の回答)*2

図1は各国における教師の仕事の総時間数と授業時間をみています。図をみると、日本の教師の仕事時間は突出して高い位置にあります。これが日本の教師=多忙といわれる理由です。ですが横軸の授業時間をみると、日本は平均よりも低い位置にあります。つまり授業時間が長くて忙しいわけではないのです。ではなぜこれほど、仕事時間が長いのでしょうか。

次に、図2は先の仕事時間の内訳をみたものです。

平均と比較すると、特徴的なのは部活動で、突出して時間数が多くなっています。そのほか、学校運営業務や一般的事務でも時間数が多いことがわかります。教師はこうした授業以外の仕事を日々抱えているのですが、日本の教師の場合、そうした業務の時間が長く、これが全体の仕事時間を増やしています。

またこの調査では十分に把握されていませんが、他の国内の調査では*3、学校での生活全般の指導が週合計10.2時間、学校行事への参加が週合計2.3時間など、緊急で生徒や保護者の対応を迫られたり、休日の学校行事に参加したりなど、日本の教師は「授業」以外に広域な業務を担っています。

このようにデータでみてみると、日本の教師は他国と比べて授業以外に様々な業務を抱えながら日々仕事をしていることが改めてわかります。

関連記事

おすすめの記事