アップルも、アマゾンも…GAFAが「利益度外視」で金融サービスに参入し始めたワケ

山本 康正 プロフィール

「アマゾンバンク」が設立される?

現在、アマゾンが手がけている金融事業は、保険やローンです。具体的には、アマゾンストアに出店している事業者に対しての事業ローンです。

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同サービスを一般の与信判断にも展開していくことで、銀行のローン事業は大きな打撃を受けると私は予測しています。

保険事業においては、JPモルガン・チェース、バークシャー・ハサウェイ、自社3社の従業員に対し、すでに自前の保険サービスを提供しており、合弁は解消されましたが今後はこちらも同じく一般のユーザーに提供していくことでしょう。

保険サービスで特に注目しているのが、医療保険です。これまでの保険料金というのは、収入などにより差はありましたが、同じ属性のカテゴリでは一律でした。それをアマゾンは、各人の属性に深く踏み込むことで、より詳細に区分しようとしていると思われるからです。

たとえば、日頃から体を動かす人は病気に罹患する確率が低いですから、保険料金を安くする、といった具合です。このようなデータをアマゾンでの購買履歴や、「Apple Watch(アップルウォッチ)」や「Fitbit(フィットビット)」のようなスマートデバイスを発売し、得ていくであろうと予測しています。米国では既にリストバンドの「Amazon Halo」が発売されています。

データ活用においては、家電製品などの保険も健康保険と同じように、より精緻に設計できますから、いわゆる家電量販店が提供している保険よりも、安価でありながら充実した保障が備わった保険を提供していくでしょう。

その結果、メーカーや家電量販店が提供する保険はもちろん、生保、損保といった保険会社もアマゾンに淘汰されていくと私は予測しています。

 

アマゾンバンクを設立すると私はみています。まず、保険やローンサービスに使うアカウントをアマゾンで完結することによって「人生のパートナー」にアマゾンは進化するからです。これまではアマゾンのクレジットカードの先には銀行の口座がありましたが、そこも自社で担うと。

銀行をつくれば、これまで保有していたアマゾンでの購買データに加え、資産データも得ることができます。

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