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太陽の光は人体にどんな影響を与えるのか?…今日は「日照権の日」

サイエンス365days

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

日照権の誕生は約半世紀前

今日、6月27日は「日照権の日」です。

「日照権」は高層建築が多く建てられ始めた1970年代に弁護士の五十嵐敬喜(いがらし・たかよし、1944-)氏らによって造語された、「生活上耐えられないほど日の光を遮られることなく快適に生活する権利」を意味する言葉です。

1972年の6月27日に日本で初めて「日照権が法律上保護するに値する権利」であるという最高裁の判決が下されました。言い換えれば、この日、初めて日照権が我々に与えられたといっても過言ではありません。

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当時にも増して高層建築が立ち並ぶ現在は、日照権についてのより詳しい議論が必要になるのではないかと言われています。

日光を浴びるメリットは?

しかし、社会的に保護されるほど「日に当たること」は重要なことなのでしょうか?そして、日を浴びることでどの程度我々にメリットがあるのでしょうか? ここでは科学的な影響を紹介します。

まず、日光には概日リズムを整える効果があります。

地球の一日の周期が約24時間であるのに対して我々のホルモン分泌などを統御する体内時計が25時間周期であることに由来します。

日光を浴びることで脳内で神経伝達物質のセロトニンが分泌されます。

セロトニンは脳を活発に動かすほか、ストレスへ効果があると言われていますが、逆にセロトニンが不足すると不眠などの症状が現れます。

これはセロトニンが概日リズムを整える効果を持つ「睡眠ホルモン」のメラトニンの原料であることに由来します。また、近年、メラトニンは糖尿病への効果も期待されています。

日光を浴びることのもう一つのメリットはビタミンDが増加することです。

プロビタミン(体内でビタミンに変化する物質)の一種で動物の皮膚中に多く存在するプロビタミンD3は紫外線を浴びるとビタミンD3となります。

ビタミンD3は体内でのカルシウム吸収に深く関わる栄養素で、これが不足するとイライラしやすくなったり、骨軟化症の元になるといわれています。

このように、日光浴は我々の健康に様々な良い影響を与えます。

在宅業務などで家から出ずに一日を過ごす人も増えたこのご時世、規則正しく生活するため、朝に日光を浴びて一日を始めるのも良いのではないでしょうか。

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