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いまアメリカで「働かない人」が急増している…その「意外すぎる理由」

価値観の転換を迎えた…?

ワクチン接種が順調に進む米国において、物価上昇と労働市場の逼迫が顕著となっている。コロナ終息を前にした一時的な現象というのが標準的な解釈だが、必ずしもそうとは言えない部分がある。

特に労働市場については、コロナをきっかけに労働者の価値観が変わり、条件の悪い仕事を望まなくなっている可能性がある。現段階では断定はできないものの、場合によっては社会の仕組みが大きく変わる前兆かもしれない。

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異様なまでの雇用ミスマッチが発生

米労働省が発表した4月の雇用動態調査によると、求人件数が928万6000件と、統計がスタートした2000年12月以来、最高水準となった。米国ではワクチン接種が順調に進んでいることから、経済活動がほぼ通常通りに戻りつつあり、企業は急ピッチで労働者の再雇用を進めている。

米国は良くも悪くも労働市場の柔軟性が高く、コロナ危機によるショックがピークとなった2020年5月には失業率が14.7%にも達した。米国は、経済状況が悪くなると簡単に解雇する代わりに、景気が元に戻れば、一気に雇用を増やす仕組みなので、コロナ後の景気拡大が見えてきた今のタイミングで雇用が逼迫するのは当然といえば当然の結果である。

 

だが、それにしても今回の数字は異様だ。求人数が急激に増加する一方で採用者数はほぼ横ばいで推移している。企業は求人を出しているものの、ほとんど採用に結びついていない。2021年4月の失業率はピークと比較してかなり下がったとはいえ、まだ5.8%と高水準が続く。

失業率がそれなりに高く推移しているにもかかわらず、就労が進まないというのは、労働市場で需給ミスマッチが発生していることを示唆しており、多くの労働者が積極的に仕事に就こうとしていない状況が推察される。

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