アメリカ移住の理由のひとつ

今思えば、アメリカに移住を思いついたのも、未婚の母として何か生き辛さを感じていたのかもしれません。実際、NYに来てからは、収入が一定に満たないと結婚できないという法律があったりして結婚そのものが簡単ではなく、未婚の母や父も意外にいて、事実婚のまま子供がいたり、さらには養子(人種が違うも普通)、体外受精、代理母、子供4人全員父親が違う、共同親権で子供が日によって帰る家が違う、などなど、まあ本当に日本だったら文章でしか読んだことのないような様々なタイプの家族や親子が周りに現れて、日本で「他の家と違う」とか「母子家庭だから、って言われないようしないと」とか色々考えていたことは一体なんだったんだろうとなっていきました。

人種も、夫婦の在り方も、本当に様々な「親子」「夫婦」「家族」が世界中にはいる Photo by iStock

では、本題に戻ります。
そう、この同窓の彼と付き合いましょう、と言うことになるのですが、この段階でプチ同窓会で出会ってから半年くらい経っていました。その間双方NYに来たり、日本に戻ったりと行き交うこともあり、割と頻繁に会えていました。彼はバツイチで、妻が突然2歳の子供を連れて実家に帰り、半ば一方的に親権も取られるという形の離婚をしていたので、まだ付き合う前にお互いの親子関係について話したりしていました。その中の話で、一つ彼にとっては重大な「我が家の」問題があったのです。

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娘の「本音」とは

娘のNには、何故か、それまでの人生で父親について一度も聞かれたことがありませんでした。なので、私は一度も父親の話をした事がなかったのですが、彼と出会った当初に、子供が父親の話をしないのはおかしい、それはナナさんに気を遣って聞けないのでは、と言われました。またその前に従姉妹にも「Nは父親について聞いてこないの?」と聞かれ、全くない、と答えたら「それは逆にすごく気になってるんじゃないの? 子供って気になることなんでも聞いてくるじゃん、ナナに気を遣って聞けないんだよ」と言われていたのです。

つまりは彼にもダメ押しをされた感じで、そうなのかもと思い出し、あと彼に嫌われたくないのもあり、じゃあ話してみるよ、と言って、娘に出生の話をすることにしました。娘としては、いきなり何? と言う感じでしたが、取り乱すこともなく黙って聞いていました。

この婚活日記を書くにあたり、つい先日16歳の娘に、あの時以前に父親のことを考えたりしたことあった? と娘に聞いたら「14歳のあの時まで全くなかった。思いつきもしないよね。でも大人はみんな『気になるはずだ』って思ってるよね。みんな自分にないものって気になるのかな? 私、全然気にならない。他人にあって自分にないものなんて他にもいっぱいあるし」と言っていました。

大人が俯瞰の目線で、私たちにはあれがないこれがない、と思っていても、子供はまた違う目線で同じものを見ていることもあるよな、と思いました。大切な事が違うっていうか。

ただ、この時、私は娘に嘘をついてしまうのです。
娘がふと「私、その人、会ったことある?」と聞いてきたのですが、そこで私は思わず「ない」と言ってしまうのです。