6月16日に実現した米露首脳会談/photo by gettyimages

中国をけん制するための「安定的敵対関係」!? 「二大核大国」による首脳会談のウラ事情

実現した米露首脳会談

6月16日、国際社会が注目する中、バイデン大統領とプーチン大統領による米露首脳会談が行われた。

米中対立が高まる中、中国と並んで専制国家としてやり玉にあげられているロシアとの関係を再構築するのかが注目された。

報道によっては、中露両国との二正面作戦を避けるためにアメリカがロシアとの関係改善を模索するものだ、との論調が目立った。

6月16日に実現した米露首脳会談/photo by gettyimages
 

しかし、米露関係は20世紀を通じて「安定した敵対関係」を保ってきたのであり、皮肉ではなく、こうした安定的な敵対関係または緊張関係が、20世紀のロング・ピースを可能にしたのである。

米中対立が高まっているからと言って、じゃあロシアとは仲良くしましょうね、となるわけがない。

では、この安定的敵対関係は、何がもたらしているのか。民主主義と専制主義というイデオロギー対立だろうか。そうではない。圧倒的な核兵器の保有である。

核兵器は、イギリスもフランスも公然と保有しているが、そのレベルは米露両国の10分の1に満たない。冷戦期には、この圧倒的な核兵器をいかに管理するかという軍備管理の問題が米ソの交渉の主なテーマになっていた。

今回の首脳会談でも戦略的安定の問題が主たるテーマとされているのは偶然ではない。会談の結果、「戦略的安定に関する米露首脳共同声明」が発出された。

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