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# 中国

懲りない中国、今度は「原発事故」の情報開示が遅すぎて世界から大ヒンシュク

日本の批判をしている場合なのか…

実に困った存在

中国は新型コロナでの手痛い失敗に懲りていないようだ。早くから武漢市で感染症が確認されていたにもかかわらず、正確な情報公開が遅れ、パンデミックの抑え込みの障害になったと国際社会から批判を浴びたことへの反省が乏しいのである。

それを浮き彫りにしたのが、先週発覚した、南部広東省の台山原子力発電所の放射性物質漏えい騒ぎだ。米CNNテレビが6月14日、周辺地域に異常な放射性ガスが漏えいしたと報じたが、中国は当初、この報道を否定。2日後になって、ようやく「燃料棒が破損して冷却剤の放射性物質の濃度が上昇したものの、周辺地域への放射性物質漏れはない」と、限定的ながら問題があった事実を認めたのである。

建設中の台山原発(2013年)/photo by gettyimages
 

説明が事実だとすれば、事態はCNNテレビが報じたほど深刻な事故ではないことになる。が、仮にそうだとしても、原発事故には緊急避難が必要なケースもあり得る。そうした深刻な事態の可能性があるなら一刻も早く自国民や国際社会に伝えるのは、原発を保有・運転する国家と運営主体の責務なのだ。

国際社会から見れば、あれほどの惨事にも懲りない中国は実に困った存在と言わざるを得ない。

まず、台山原発の概要を紹介しておこう。保有・運営主体は、中国の国有企業で、同国の原子力発電の最大手である「中国広核集団」だ。この会社はフランス電力と資本・業務提携をしており、同原発の1号機として、2018年にフランス製の第3世代の加圧水型炉(欧州加圧水型炉=EPR)を世界で最初に稼働した。

同原発の発電能力は、175万キロワットと世界最大を誇る。着工したのは、フィンランド、フランスに次いで3番目だったものの、福島第一原発事故やテロへの安全対策が重なって先発2基の稼働が遅れた結果、台山1号基がEPRとして世界最初となった経緯がある。その後、台山原発は2号基の運転も開始している。

次に、今回の漏えい騒動の端緒だが、これはフランス電力の子会社で、原子炉メーカーである「フラマトム」(旧アレバ)が台山原発のトラブルを米政府に報告して、解決に向けた技術協力を求めたとされたことだ。

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