「インターネット=社会」若者の間で広がる「セカイ系」の世界観

社会に対する解像度の低さ

【映画を早送りで観る理由 #4 好きなものをけなされたくない人たち 後編】

映画やドラマやアニメを倍速視聴、もしくは10秒飛ばしで観る習慣に対する違和感を、記事「『映画を早送りで観る人たち』の出現が示す、恐ろしい未来」に書いたところ、大きな反響があった。その内容を深堀りした記事を全4回で配信する本企画、最終回は“視聴者のワガママ化”をテーマに前後編でお届けする。

⇒前編「若者のあいだで「批評」と「スポーツ観戦」が不人気な理由」はコチラ

 

自分と違う意見を、放っておけない

前述の記事には多くの賛同の声がTwitterのタイムラインに溢れたが、一方で、以下のような反応もあった。

「どう観ようが勝手」「マスコミが観方を押し付けるな」「それ、あなたの感想ですよね」「早送りされるような作品を作る奴が悪い」

もちろん、反論はあっていい。ただ、寄せられたリプの中には、「私が否定された。ひどい!」とでも言わんばかりの、とても傷つき、激しく苛立っている(ように見える)ものが、相当数含まれていた。おそらくだが、4〜50代といった中年以上の世代ではない。比較的、若い層の反応だ。

このようなリプを見るに、前編の記事「若者のあいだで『批評』と『スポーツ観戦』が不人気な理由」で述べた「好きなものを絶対にけなされたくない、批評されたくない」は、自分の好きな作品だけでなく、自分自身にも適用されているようだ。

それを言ったのが誰であれ、単なるネット記事であれ、ある個人の意見表明を目にした瞬間に、心がかき乱される。押し付けられていると感じる。自分が責められていると感じる。自分が否定されたと感じる。それが、激しい苛立ちと怒りに転換される。

自分への個人攻撃ではない以上、見も知らない人間による同意できない意見など、放っておけばいい。なのに、ある種の若者たちはそれができない。一体、なぜなのか。

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