活躍の場はテレ東やBSへ
そして、ギャラの相場だけではなく、ベテランや中堅にオファーがかかる仕事の質も変化してきているという。放送作家のDさんはこう解説してくれた。
「中堅タレントの活躍の場となっているのがテレビ東京です。テレ東は番組制作費が少ないので、タレントの数を揃えられません。数を揃えつつある程度の実力も同時に求めるので、第7世代より中堅の芸人さんを起用することが多いですね。テレビ東京はシニア層相手の番組が多いので、あまりにも顔が分からない若手はキャスティングしないことが多いんです。
そして、もっとベテランになると活躍の場は地上波ではなくBSになります。BSは完全にお年寄り相手で、中堅タレントでも見てもらえません。予算も相当少ないんですが、一点豪華主義でベテランをひとりキャスティングして、タレントの出演者はそれだけ。あとは局アナにアシスタントもナレーションもしてもらって、番組を成立させています。
例えば中村雅俊さんとか、武田鉄矢さんクラスのタレントが出ていないとお年寄りは納得してくれません。『地上波があまりにも知らない人ばかりなので、知ってる顔を見せて安心させるように』と局の編成も言っているようです」(Dさん)
中堅の活躍の場はテレ東へ、そしてベテランはBSへ。理由を聞いてみると、なるほど納得である。