2017年の都議選の様子/photo by gettyimages

ますます“窮地に立たされる”都民ファースト…小池都知事入院で「物語」は終わってしまうのか

小池都知事が過労で入院

小池百合子都知事が、22日、「極度の過労で静養が必要になった」として都内の病院に入院、週内の公務を休むことになった。

都議選の告示を25日に控えており、最高顧問を務める都民ファーストの会に、小池氏がどう関わるかが注目されていた。過労入院で、街頭応援に駆け付けるなど積極的な支援は期待できなくなり、都民ファーストの状況はますます厳しくなる。

7月4日投開票の都議選では、42選挙区127議席を巡って、約250人が立候補する見通しで、激しい戦いを繰り広げる。現有議席は、東京都議会のホームページによると都民ファーストの会46議席、自民党25議席、公明党23議席、共産党18議席、立憲民主党7議席、その他7議席である。(4月20日現在)

前回、17年7月の都議選では、「築地」と「五輪」で自民党を仮想敵に「小池劇場」を演出。自ら立ち上げた都民ファーストが49議席を獲得、旋風を巻き起こした。

photo by gettyimages
 

昨年の都知事選の大勝に見られるように、小池人気は抜群だが、今は、円滑な都政運営と将来の国政進出を見据え、二階俊博・自民党幹事長とのパイプをもとに、都知事選以降、「自公」に主軸を移しており、都民ファーストとは距離を置いている。

6月7日、囲み取材で、「都議選にどういうスタンスで臨むか」を聞かれ、「私は都民ファーストの生みの親。一方で、コロナに対しては、『オール東京』で皆さんにご協力をいただいている」と、述べた。

都民ファーストに特別な肩入れをしないという宣言だ。また、つれなくされても都民ファーストの議員たちは「小池学校の生徒たち」ゆえ、独自色を打ち出せない。

五輪については、自公は開催推進で共産と立憲民主は中止か延期。開催都市の首長として、小池氏は「安全安心な大会運営を」と、宣言するしかないが、都民ファーストは「無観客開催」を都議選公約にするなど、どっちつかず。

この程度の決定を、党内で侃々諤々の論議を重ねたということだが、要は小池氏を忖度した結果である。その公約についての感想を聞かれて、小池氏は「いろんな声があることは承知している」と、受け流した。

もともと組織的な基盤がなく、「小池旋風」に乗って当選した若手が大半で地力を欠く都民ファーストには、今回、厳しい戦いが予想されていた。そのうえ、頼みの「生みの親」からは自立を求められ、さらに病気療養というアクシデントも重なって、いっさいの支援を期待できない。

予想数字は厳しいもので、自民の「都議選情勢分析」(6月5~6日実施)は、「自民51,公明16,都民ファースト13,共産22,立憲民主22」というものだった。ただ、いずれも幅がある。

「自民51というのは中心値で、最大値55で最小値48。全員当選の23が続いていた公明の16は意外だが、最大値は23で最小値が14。都民ファーストの最大値は19で、最大でも半減以下となり最小値は6と壊滅的数字。立憲と共産が伸びるのは間違いない」(自民党関係者)

 
この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら
編集部からのお知らせ!

関連記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/