ステナブルな未来の在り方を、参加者全員で考えるオンラインイベント「FRaU SDGs Theater+(プラス)」。先日行われた第4回では、FRaU SDGs MOOK最新号「WORK 今日からはじめる、私の働きかた改革。」の発売記念を兼ね、総務省 箕浦龍一氏、ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス 取締役人事総務本部長 島田由香氏、FRaU SDGs共創プロデューサー石川淳哉、FRaU SDGs クリエイティブディレクター 熱田千鶴が働きかたのスペシャリストとして登壇。誰もがいきいきと自分らしく働くためのアイデアを探る時間となりました。

働きかたを考えることは、生きることと向き合うこと

新型コロナによる緊急自体宣言がはじめて発令され、一年以上が経過。今や平日昼間のカフェに急増したリモートワーカーの姿も珍しくありません。リモートワーク以外にも、休暇とからめたワーケーションや副業(複業)、二拠点生活など、昨今の働きかたはどんどん自由になり、多様化しています。

そんな中、さまざまな角度からみる“自分らしい働きかた”を特集した最新号「WORK 今日からはじめる、私の働きかた改革。」。FRaU SDGsのクリエイティブディレクターを務める熱田千鶴は、制作に込めた思いをこう述べました。

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FRaU SDGs MOOK 「WORK 今日からはじめる、私の働きかた改革。」より

熱田「SDGsの視点で働きかたを考えたとき、『働きかた改革』についてもいろいろと調べたのですが、調べるほどに正解がないということが分かりました。結局のところ、自分ごとにならないと意味がないんですよね。それを誌面にどう落とし込んでいくのかを考えながら、いろんな視点からみる働きかたを取材しました。また、タイトルに『今日からはじめる、私の働きかた改革。』とありますが、この一冊を“自分のため”の働きかた改革につなげてもらえたらという思いを込めて、“私の”とつけました」

その他の3名には、いちばん印象に残ったページとともに、「新しい働きかた」についての考えを伺いました。

まずは、オフィスを中心とする働きかた改革に取り組むほか、幅広い人脈を活かし、テレワークや食と医療などさまざまなプロジェクト・コミュニティに参画する総務省 箕浦龍一さんから。

箕浦「熱田さんから、タイトルにある“私の”に込められた意味を聞いて、改めて感銘を受けました。働きかたを考えるうえで、“私の”というこのふた文字は非常に大事。自身の働きかたを考えることは、生きることと向き合うことですよね。

FRaU SDGs MOOK最新号「WORK 今日からはじめる、私の働きかた改革。」より

私が最も印象に残っているページは、『スナフキン流“対話”に学ぶ、これからの働きかた。』です。スナフキンとムーミンの『対話』は、働きかたを考える大事な要素を示唆するキーワードだと思います。まずひとつは組織としての『対話』。チーム内で、コミュニケーション・マネージメントするうえで『対話』は欠かせません。ですが、日本の伝統的な組織文化では、その『対話』が十分に行われていない。働きかたを変えるには、『対話』について見直す必要があると思います。そしてもうひとつは、自身が生きていくうえで、仕事とどう向き合っていくのかを考える、内なる自分との『対話』ですね」

次に、社員ひとり一人のウェルビーイングを考えた働きかたを導入する、ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス 取締役人事総務本部長 島田由香さんが選んだのは「ひとつの仕事に縛られない 複業Q&A 私とフクギョウ。」のページ。

FRaU SDGs MOOK最新号「WORK 今日からはじめる、私の働きかた改革。」より

島田「私は、副業(複業)の“ふく”はハッピーの“福”だと思っています。“働く”ことは、自分がよりハッピーになっていくためのツールのひとつ。このページに登場する人たちは自身の“好き”を表現していて、その仕方が“福業”だったということですよね。みなさんのお話からは“幸せである”ことが明確。このような感覚を、ひとりでも多くの人が持てたら良いですよね」

最後に、世界のさまざまな社会課題を解決するべくコレクティブインパクトを起こす
FRaU SDGs共創プロデューサー石川淳哉が選んだのは、「よりよく生きるための働きかたとは」。

FRaU SDGs MOOK最新号「WORK 今日からはじめる、私の働きかた改革。」より

石川「以前よりこのメンバーでよく話していたのは、『働きかたって、生きかた、暮らしかただよね』ということ。より良く生きるということを目指し、働くことを選択するわけなので、働きかたを変えることは、何も怖いことではないんです。ということを、『今いちばん日本で変わった街』といわれる徳島県神山町と東京の拠点生活をおくる、プランニング・ディレクター 西村佳哲さんらしいエッセンスを加えて語っています。

『一つのものにしか頼れないうちは、それがどんなに盤石な関係であっても自立していない状態といえる。自分の存在や暮らしを支えるための小さな柱を複数持つことはとても大事なこと』という大好きなフレーズがあります。

僕が思うのは、10年、20年後、はたして企業という存在は必要なのか? ということ。小さな柱がいくつもあり、そこへ気持ちの良い形でみんなが参加し、利益をシェアできるような生きかたができたら、哲学者 斎藤幸平さんの『人新世』という新しい時代に対応する生きかたができるんじゃないでしょうか」