経産省が提出した「驚きのレポート」、じつは日本経済「大転換」の予兆かもしれない…!

村上 尚己 プロフィール

もっとも、財政政策を今後どのように行うかは各国でもスタンスはやや異なるし、外交上の口約束の一つとも言えるG7宣言が強制力を持つわけではない。

まず欧州においては、ドイツではCDU(キリスト教民主同盟)と緑の党の連立政権となる可能性が高まる中で2021年秋口に総選挙が予定されるとともに、フランスでは2022年に大統領選挙を控えており、いずれも政治情勢が流動的である。そして、日本でも今年の秋口までに総選挙を控えており、財政政策がどの運営されるには政治情勢が影響するだろう。

 

経産省の提言

日本では、昨年から水面下で早期増税の必要性が議論され、さらには2025年にかけての「財政均衡化目標」が骨太方針で示されるなど、早期に緊縮財政に転じる動きが散見されている。

ただ6月初旬に示された骨太方針の原案を見ると、「経済あっての財政」が強調されており、「600兆円経済の早期実現と財政健全化目標の達成を目指す」と経済成長にも配慮されている。そして、「年内の予算編成過程や制度改正、中期的な施策についても年度内等に方向性の結論を得る」と政策の柔軟性が保たれている。

また、経済産業省が6月初旬に行った産業構造審議会総会で注目する動きがみられた。この会合では、世界の潮流に沿って環境投資を中心とした産業政策の必要性が強調されているが、政策提言は産業政策だけにとどまらなかったのである。

会合の資料の「マクロ経済の新たな見方」というページでは、バイデン政権が打ち出した大規模な財政政策を引用しつつ「財政政策によって総需要不足を解消して、マイルドなインフレ(高圧経済)を実現する」との必要性が提言されている。

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