2021.06.20
# 新型コロナウイルス
新型コロナで大異変…日本人の「東京23区離れ」が止まらなくなってきた
東京一極集中はどう変わってきたのか東京都への人口流入に強い「歯止め」
新型コロナウイルスの感染拡大から2度目の春が通り過ぎた。春は就職や進学に伴って、多くの人が移動する。特に、東京には大勢の人が転入してくる。これが“東京一極集中”の一つの要因となっている。
だが、新型コロナは人の流れを変えた。新型コロナの影響で、東京一極集中に変化は見られたのか。

「新型コロナウイルスの感染拡大が“東京一極集中”の幕を引くかもしれない――」。こんな書き出しで、筆者がいち早く、新型コロナの影響で人の流れが変わり、東京一極集中に変化が見られるかも知れないと指摘したのが、20年7月20日に「新型コロナで『日本人の東京離れ』がいよいよ現実味を帯びてきた…!」だった。
さらに、21年2月7日の「新型コロナの影響で、本当に『東京から人が減っている』のか…?」では、2020年の東京の人の動きを取り上げ、東京一極集中がどのように変わりつつあるのかを検証した。
東京都の人口は、これまで一貫して人口増加を続けてきた。しかし、2020年から2021年にかけての増加率は、前年比0.52%から0.30%へと0.22ポイントも増加が鈍った。
つまり、東京都への人口流入に強い“歯止め”がかかったということだ。年間で0.22ポイントも増加率が減少するのは、過去にはなかったことだ。(表1)
